42歳、ケンシンの遅咲き逆転劇。技術を底上げしてカット料金6倍アップ。大阪で3店舗を経営するプレイングオーナー佐藤見真の人生好転ストーリー
コミュニケーションで変わる、教育の面白さ
――2店舗目は、大阪市内ではなく郊外の箕面(みのお)に出店されていますね。
たまたま物件を紹介してもらって、ちょうど箕面で働きたいと言うスタッフがいたので、タイミングが良かったですね。営業は、全面的にそのスタッフに任せています。去年の10月、梅田にもう1店舗出しましたが、これは1店舗目の席が足りなくなったからです。スタイリスト一人ひとりが”髪質改善”や”ブリーチ“など、自分の好きなジャンルを学び、強みとして打ち出してしっかりSNS集客していて、みんなすごく成長してますね。
――教育では、何を大切にしていますか?
コミュニケーションです。熱量が最初はそこまで高くなかったスタッフも、一緒にそばで働いてコミュニケーションを取っていると、おのずと熱量が上がってくるのかな、と思っていて。デビュー直後は売上が伸びなかったスタッフも、今は月売上500〜600万を出していますし、成長する姿や活躍ぶりを見ていてすごく嬉しいですね。
出店してから、お客さまに対しても気持ちが変わってきました。接客はいまだに上手とは言えないですけど(笑)、喜んでもらいたいので「技術をもっと磨きたい」と思いますし、楽しく過ごしてほしいという思いも強くなりました。6年前の僕とは、根本的に変わったなと思います。
――カット料金は、さらに上げたんですか?
4400円から8800円に上げて、今はもう一段階上げて13570円にしました。料金が上がる都度、お客さまは総入れ替えになりましたね。ですが、僕は長く美容師をやり続けたいなと思っているので、どこかで勝負をかけるなら、できるだけ早くと思っていたんです。自分にプレッシャーをかけて、価値を上げていくための勝負をしているんです。でも、ありがたいことに今も忙しくさせてもらっています。これ以上の値上げは、今のところ考えてないですね。ここ2年は社内教育に力を入れているので、サロンワークは以前より減らして、1日2枠で10人に枠を絞っています。月売上は300万くらいでしょうか。
ーー減らして300万ですか!新規は今も取っていますか?
ぼちぼち取ってますよ。ご新規さまは、バッサリ切りたいという要望が多いですね。ショートで失敗されたくないという方が、僕を選んで来てくださるので、嬉しいですしやり甲斐があります。年代は、30代〜50代の大人世代が多いですね。僕は根っからのプレイヤーなのでサロンワークはすごく楽しいですし、本音を言うともっと売上も上げたい(笑)。ですが、今年は新卒が4人入りましたし、ますます教育に力を入れてしっかり育てていきたいなと思っています。

- プロフィール
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佐藤 見真(さとうけんしん)/『LIV OSAKA』代表
富山県出身。高津理容美容専門学校を卒業後、大阪の地域密着型サロンで6年経験を積んだのち、業務委託サロンに入店。マネージャー、教育サロン責任者などの要職を経て退社し、2020年秋にサロン『LIV OSAKA』を梅田に出店。2023年箕面に2店舗目を出店し、2024年10月、梅田店からすぐの場所に『LIV OSAKA』2号店をオープン。再現性の高いショートスタイルで、大人女性から支持されるオーナープレイヤー。42歳。
Instagram:@ken0304
(文/織田みゆき 撮影/山元裕人)