“品格と抜け感のあるスタイル”で人気! 涙に暮れたバレエ少女は今、美容の世界で舞う -runo月田由未U29次世代美容師-

“究極の美容師”にとことん鍛えられたアシスタント時代

 

 

師匠は自分と同じ仕事の質をアシスタントにも求めます。一切妥協のない人でしたから、一瞬でも油断することは許されません。間近で仕事を見ながら、すぐにサポートできるように準備していると、別の先輩に「何ぼーっと突っ立ってんだ!」と言われてしまったり…。

 

未熟だった私にとって厳しい環境でしたが、おかげでほかの人が気づかないことまで気づけるようになったと思います。たとえば、先輩が「レザーの刃を替えるタイミング」などをちょっとした仕草や空気から感じ取り、先回りして準備できるようになりました。

 

 

師匠は、これ以上ないくらい厳しい人でしたが、私の中では今も究極の美容師です。最後の仕上がりを見ると、いつも胸がいっぱいになりました。結局私は、3年間勤めて辞めてしまったのですが、「辞めても大切な存在だから、作品をつくったらいつでも見るよ」と言ってくれたことがありがたかったです。サロンを離れてから時間が経ちましたが、今も相談させてもらうことがあります。

 

ガーリー全盛時代に「品格と抜け感のあるスタイル」で勝負

 

 

次に選んだのは、渋谷にあるsalon dakota。同じ職場だった先輩が独立するにあたり、オープニングスタッフとしてこないか、と誘ってもらったことが入社のきっかけでした。もともと、「ファッション感のあるスタイルを、インテリアやシチュエーションにこだわって発信したい」という希望を持っていたのですが、salon dakotaはまさに自分の感覚に近い作品を発信している環境だったのです。

 

スタイリストとして採用されたのですが、まだまだ駆け出しでお客さまは多くはありません。暇だったのでモデハンに行ったり、ホットペッパーに作品を掲載したり、Instagramに作品をアップしたりしていました。「色気のあるコンサバ」「大人かわいい」などのコンセプトでつくった作品が珍しいこともあってか、Instagramからの新規客が少しずつ増え、ひと月で50人ほどきていただいたことも。それから今に至るまで、コンスタントに新規のお客さまは増えています。今はフォロワーさんが1万5000人くらいいますが、足掛け5年かけてコツコツと作品をアップした結果です。

 

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salon dakotaで苦労したのは後輩の育成。マニュアルも何もありませんでしたが、スタイリストとして後輩を一人前に育てる義務があると私は思っていました。アシスタントと一緒にサロンをもりあげていくために、私と同じ気持ちでお客さまに接してもらわないと満足していただけません。私は厳しい恩師に育てられたので、指導は厳しかったかもしれません。でもそれも、アシスタントのことを思ってのこと。愛情があるからこそ強く言うこともありましたが、なかなか理解してもらえないこともあります。育成は今に続く私の課題です。

 

>働きがいのあるサロンを作ることが目標

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