“共感”が始まり、“共創”が生まれる場所へ。utuwa代表・黒須光雄が選んだ“働き方革命”と次の創造地点loca。創造力を高める” HANGOUT”にも注目

『utuwa』で再構築した働き方と、クリエイションへの挑戦

 




——その後、高円寺にオープンしたサロン『utuwa』は、黒須さんにとって仕組みから組み直す挑戦でもあったんですね。

 

まずはスタッフが安心して働ける環境をつくるというのが、サロンオーナーとして一番大事なテーマでした。箱も広くしてスタッフ数も増やし、何かあってもお互いに支え合える環境にしたかったんです。労務面も整えて、みんながきちんと休みを取れるようにしました。その土台があってこそ、クリエイションに時間を使える余裕が生まれると考えたからです。

 

 

 

——環境とクリエイションは、つながっているんですね。

 

そうですね。前社でもクリエイションには力を入れていましたが、utuwaでは「みんなで同じ方向を見て取り組む」ことを大切にしています。その結果、チーム全体が一段上のステージに上がった実感があります。僕自身もutuwaを始めてから業界誌のカバーを何度か担当させていただくようになり、撮影も自分で行う機会が増えました。クリエイションを通じて、スタッフの意識もどんどん高まっています。

 

“作品づくり”が導いた、自分の武器

 

——作品撮りに注力するきっかけは何だったのでしょうか?

 

もともと僕はパーマが好きで、最初はパーマ作品ばかりつくっていたんですが、あるとき業界誌の編集さんに「カラーの表現が面白い」と言っていただいたことをきっかけに、カラーを“自分の武器”として磨こうと決めました。そこからサロンワークでもカラーのお客さまが増え、結果的に数字にもつながるようになったんです。

 

 

ただ、僕が本格的にクリエイションにのめり込むようになったのは、「自分の武器は何か?」と問われて、答えられなかったことがきっかけでした。もともと技術はまんべんなくできるタイプでしたが、どれも“自分らしさ”と呼べるものがなかった。そこで出会ったのが作品づくりでした。

 

最初は「なんとなく」始めたんですが、途中から「業界誌のカバーを担当したい」と明確な目標を持ち、毎月2〜3回、2体ずつ撮影するようになりました。また、カメラマンの松山優介さんとの出会いも大きかったです。そこからは毎月4〜6作品をつくるようになり、ありがたいことにコンテストで賞をいただいたり、雑誌の企画を任せていただく機会も増えました。

 

そうしていくうちに、自分の武器は「レザーとシザーでつくる柔らかく繊細な質感」と「それに調和するカラー」だと気づいたんです。作品づくりを通して、二次元に落とし込むことで、普段の何倍も細部や空間にこだわれるようになった――その積み重ねが、結果的にお客さまの支持や数字にもつながっていったと思います。

 

 

>“HANGOUT”が生む、新しいクリエイションの循環

 

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