27歳でアシスタントからの再スタート! THE REMMY倉田聡子さんの転機

挨拶や立ち居振る舞いからのやり直し

 

 

アシスタントから再スタートするのに、葛藤はまったくありませんでした。それまでのお客さまは先輩方におまかせして、ゼロからやり直す気持ちで挑みました。「新しい環境で一からやり直すんだ!」という勢いでした。

 

オーナーはもともと有名なデザインサロンの第一線で活躍している人で、それまではアシスタントも相当高いクオリティーだったのに、私がアシスタントについたので、いきなりレベルが下がって大変だったと思います。入社して1年半くらいは何をしても怒られてばかりで、サロンに行くのが嫌になりましたね。挨拶の仕方から、言葉づかい、表情、立ち姿、歩き方、お客さまへの接し方、物の触れ方・置き方など、徹底的に叩き込まれました。

 

今はなぜ叱られたのか納得がいきますが、当初は「なんでこんなちょっとしたことで、叱られるのだろう」と思っていました。当時は何をするのにも無意識で、相当ゆるい感じでしたので…あのとき細部まで、納得のいくまで注意していただいたおかげで、今は自然に、繊細に動けるようになりました。物を丁寧に扱うこと、大事に思うことができるようになり、「この人はこんなふうに考えているのではないかな」など、お客さまの気持ちを想像して動く大切さも知りました。

 

物の扱い方や接客に関しては今も100パーセントとは言えません。いまだにオーナーに注意されることもありますし、スタッフ同士で注意し合うこともあります。お客さまに関わることは、徹底して訓練するようにしています。

 

アドバイスされたことは、すべて素直に受け入れて

 

 

オーナーは人をプロデュースする天才だと思います。私の場合は、「自分の欠点を、自分自身で気づいて伸びていくタイプ」と言われ、それに沿ってアドバイスをしてくださいます。他のスタッフもそれぞれに合った、個性を伸ばすアドバイスを受けています。

 

ベリーショートや金髪にしたのも、オーナーの助言からです。服装も、もともとかわいい感じにしていたのですが、「ロック系のファッションにしてみたら?」「モード系もいいんじゃない」などと提案され、言われるがままやってみると、「髪型いいね」とか「ファッションいいね」と言ってくれる人が増えて、「ああ、こういうのをいいと感じてもらえるんだ」と感覚的につかんでいきました。その積み重ねで今の自分があり、インスタのフォロワーも増えました。

 

私はアドバイスされたことを素直にただ受け入れてきただけで、自分がおしゃれだなんて口が裂けても言えません。ファッションやメイクに関しては、もともといい意味でこだわりがなかったから、助言を素直に受け入れられたのだと思います。

 

坊主もやりましたが、実際に経験してみると、「ここの長さが気になるんだな」とか、「ここに髪の毛が残っていたほうがいい感じだな」とか、いろいろなことが見えてきます。今はベリーショートを切れない美容師さんが多いので、ベリーショートをしっかり理解して切れる美容師は重要だと思っています。まずは自分で体験して知ることから、と思い、いろいろな髪型や髪色に挑戦しています。

 

>お客さまからの反応で、美容師としてのよろこびを知る

 

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