英語がしゃべれるだけじゃ、外国のお客さまの心は掴めない! インバウンド需要の先にある美容師の未来―SHINKA 代表Ryoさん

コミュニケーションの距離が安心感を作る。SHINKAが外国人に強い理由とは?

 

 

うちの強みは、すべてのスタッフが英語を話せる点に加え、ほとんどのスタッフが海外留学を経験していることだと思います。来店理由を外国人のお客さまに聞くと、「他の日本の美容室は、かしこまられすぎて居心地が悪かった」と言われる方もいるんです。日本は、「本日は私が担当させていただきます。よろしくお願いします」って、とても礼儀正しく丁寧に接しますよね。これを外国の方が求めているかというと、実は違うこともあるんです。ヨーロッパやアメリカ、イギリスなど、留学経験があるスタッフは、海外経験を通じてお客さまが居心地いいと思える距離感をわかっています。なので、かしこまりすぎずお客さまがリラックスできる応対が可能なんです。

 

それから、海外の方に限らず評価いただいているのが、「おもてなし」。例えばうちでは飲み物を提供する際、ダブルウォールグラスを使っています。これは水滴が外側につかないので、手元が滑り落下することを防いでいるんです。そのほかにも、毎日しわのない新札を揃えたり、何千冊もの雑誌の中から選べるよう電子タブレットを導入したり、お客さまの歩く導線にドライヤーなどのコードが絶対にないように空間を設計したりなど、何十個ものマニュアルがあります。

 

この細かい気配りの積み重ねによって、うちでは海外のVIPの応対も可能です。ある国の大統領の夫人がきたり、ホテル側からスイートルーム利用者のブローメイクを依頼されたりもしています。

 

定着率が90%? 自分の考えをダイレクトに伝えてくれるからこそおもしろい! 

 

 

今、SHINKAの東京2店舗にこられるお客さまは、近隣に住んでいる西洋の方が多め。アジアの方もいらっしゃるのですが、その場合は観光のひとつとしてこられる割合が多いですね。一度きてくださった在日の外国の方のリピート率は90%程度と、とても高いです。

 

外国人のお客さまならではの楽しみは、日本の方にはできないスタイルも提案できるということ。例えば、日本のように職業によっては髪色を暗くしなくてはいけないといった文化がないので、その方に本当に似合うヘアスタイルを縛りなく提案できます。「あなたはプロなんだから、私に一番似合うヘアスタイルにして」と任せてくださる方も多いですね。

 

ただ、同時に自分の意見をはっきりと伝える方たちなので、ダメだったときもきちんと伝えてくださいます。ときには、仕上がりに厳しいお言葉を受けるときも。その際は納得いただけるまでとことん直します。この部分が、やりがいでもあり、難しさでもあると思います。

 

>第一に目指すのは、オリンピックの「インバウンド需要」ではない!?

 

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