『アートスタイルは言語や国を超え、人の心を強く動かす!』 OCEAN TOKYO随一の職人美容師、七五三掛慎二のデザインルール”美容とバーバーの境界線を消す!”とは?

自分にしかできない何かで、人の心を動かす。その信念にプラスした『遊び』とは?

 

 

-QJナビDAILY編集部もATC密着取材させてもらいましたが圧巻のパフォーマンスでした。

 

あのステージがどう評価されているのか真実はわかりませんが、自分の中で納得しています。これまでは、主催者側からテーマや狙いみたいなのがあって作ることが多かったけど、ATCは場所と時間だけを与えてもらい、あとは全部自由。僕一人で舞台に立つこともあり、OCEAN TOKYOの七五三掛としてというより、七五三掛慎二としてのステージをつくってみたいと、一切の妥協をせずとことん自分と向き合いました。

 

これまでのATCのパフォーマンスDVDを穴が開くほど見て感じたのは、台湾の国民性もあると思いますが、楽しく切る、派手に切る人が9割。それを見て僕は、空気を止めてやろうと。音楽の抑揚、照明の細かい表現、髪を切ること以外のパフォーマンスを一切排除し、すべてにおいて記憶に残るものをやりたかった。

 

 

-ヘアショーの概念を崩しましたね。息をのみました。

 

そう言ってもらえると嬉しいです。(→ATCの密着はこちら)僕自身、素敵だと感じるものって、見た瞬間の衝撃がすごいんです。まさに目を奪われるという感覚で。細かいディティールなど、よく見たらカッコいいとか、そういう説明のつくものではなく、ガンっと襲われる感じといいますか。そういったものを僕も生み出していきたいですね。

 

ATCでの作品

 

-また七五三掛さんの世界観を味わえる日を楽しみにしています! 最後に、七五三掛さんにとって美容師の仕事とは?

 

勘違いしないでほしいんですけど、『遊び』です。こう見えて根がまじめすぎるので、まじめに仕事と向き合うと何かに偏ったり、めちゃくちゃつまらない技術者になってしまう。でも、遊びという感覚を取り入れてから、美容師の仕事が格段に楽しくなりました。

 

遊びといっても、手を抜くとかではなくて、もちろんお客さんも喜ばせたいしいい髪形も作りたい、そういった信念がある中での遊びです。自分の心が動いてやれているし、純粋に髪を切ることがおもしろいです。この思考になったのはWHITEができたくらいからかな。仕事をライフスタイルの中の一つに過ぎないくらいでやっているときが、絶好調ですね。

 

もちろん、根底にあるのは、『自分にしかできない何かで人を喜ばせる』こと。お客さんのためのスタイルは、その人を幸せにする大切なプロセスです。そこにアート性が入ったとき、そのスタイルを見た人たちの心までも動かせる。

 

僕はただ髪を切っているだけだけど、僕の知らない人や国までスタイルが飛んで行く、日本のアートやカルチャーを世に広められる可能性を視野に、美容師という仕事をこれからも楽しんでいきます。

 

 

プロフィール
OCEAN TOKYO WHITE
代表/七五三掛慎二 (しめかけ しんじ)

早稲田美容専門学校卒業後、都内有名店1店舗を経てOCEAN TOKYOのオープニングから入社。2015年1月にOCEAN TOKYO本店の副店長、その後OCEAN TOKYO本店の店長に就任。2017年2月にOCEAN TOKYO4店舗目となるOCEAN TOKYO WHITEの代表取締役に。# shimetech というハッシュタグをつけて投稿された、バーバースタイルを踏襲したヘアに注目が集まり、ファッション感度の高い男性たちの間で話題。類稀なるセンスと才能が裏付ける圧倒的な技術力で、サロンワークのみならず、セミナーや国内外のショーでも活躍。美容とバーバーの感性を織り交ぜ、自身の世界観を広げ続ける唯一無二の美容師。

 

 

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