Z世代のスター発掘! ポップでキュートな《ナナミ的世界観》ブルーオーシャンを求めて磨いたハイトーン×個性派アレンジが武器。ヤマダナナミさんのセルフブランディングとは?

感覚だけじゃ、目標は達成できない

 

 

 

いま私のところに来てくださっているお客さまは、Instagramを見て、という方がほとんど。でも、最初からこんなに順調だったわけじゃないですよ。Instagramに本格的に取り組むようになってから、フォロワーを増やすためにペルソナを設定したり、PDCAサイクルを活用したりと、試行錯誤を続けてきました。

目標を立てて、期日を定め、それを達成するための手順を洗い出し、日々実行する。やるべきことの手順や毎日の達成率も、すべてノートに手書きで書き出しました。インサイトを見てグラフを作成し、伸び悩んでいたら原因を探って、改善して…。

 

 

それによって大きくバズることはなくても、フォロワー数は徐々に増えていきました。飽きられてしまうのを防ぐために、ハウツー動画を出したり、展開図でヘアアレンジの方法を解説したり、内容に変化をつけるためのトライ&エラーは今も続けています。

 

私のインスタで一番はじめにバズったのは、ヘアアレンジの展開図なんですよ。初めてヘアアレンジのセミナーをやったとき、上手く説明できた気がしなくて…。アレンジという感覚的なものをわかりやすく伝える方法を考えた結果、展開図で説明することを思いついたんです。

 

最初は手描きのイラストでしたが、よりわかりやすいようにと、iPadとアップルペンシルを使って実際のヘアアレンジの写真の上に展開図を書き込むなど、さまざまな工夫をしました。

 

やっぱり、SNSってはじめは人の真似をすることで数字が伸びることもありますよね。でも最終的には、0から1をつくれる人が強いと思うんです。試行錯誤しながら他と被らないコンテンツをつくれたことが、私の強みなのかなと思っています。

 

独創性は手放さず磨き続けよう!

 

 

 

私が今つくっているスタイルって、学生時代にやっていたクリエイティビティを手放さず、技術を高めてやり続けているようなものだと思うんです。美容学生は、独創的でかわいいスタイルをつくるのが得意ですよね。そこにまだ技術がついてきてないだけで、アイデア自体はオリジナリティがあって、すばらしいものだと思います。

それでも就職すると、それぞれの美容室に教育の方針があって、決まった形のかわいいスタイル、きれいなスタイルを叩き込まれて、独創性を失くしてしまうこともあるように思います。私はそこで矯正されなかったので、自分の感性そのままに、自由奔放にやり続けているだけなんですよ。

 

 

スタンダードなスタイルを知ることは、全体のバランスを取ったり、お客さまのオーダーに応えるために必要なことです。でも、それと並行して、独自性を持ち続けることも大切なんだと思います。自分のやりたいことが一般的でなくても発信し続ければ、興味をもってくれる人はいるはず。お客さまの選択肢になかったスタイルでも、こちらが自信を持って提示できれば「いいな」と思ってオーダーしてくださることがあるかもしれません。諦めず、やり続けて欲しいです。

 

私個人の目標としては、将来は海外でセミナーをしてみたいですね。そのためには、今、もっと実績を積まなければと思っています。技術者としての実力を高めていきたいし、それを伝える教育者としても腕を磨いていきたいですね。30歳までに、一般の方向けのヘアアレンジ本を出すという目標もあります。

 

 

そろそろ若手ではなく、中堅という立場になってきますが、下の子たちに、「あんなふうになりたいな」と思ってもらえるよう、目標に向かって突っ走っていきたいと思っています。

 

プロフィール
Afinar(アフィナー)横浜店

フリーランス スタイリスト

ヤマダナナミさん

神奈川県出身。国際総合ビューティーカレッジ(通信課程)卒業。ネイリストとして働きながら通信課程で学び美容師資格を取得。2つの美容室で経験を積み、2019年よりフリーランスとなり、Afinar(アフィナー)横浜店を拠点に活動。ハイトーン、デザインカラー、ヘアアレンジの3つの技術を組み合わせた独自性の高いスタイルで注目されている。ヘアアレンジのセミナー講師としても活躍中。

Instagram:@nanami__hair

 

(文/揚石圭子 photo/菊池麻美)

 

   ライフマガジンの記事をもっと見る >>

   re-quest/QJ navi DAILY  Instagram

   re-quest/QJ YouTube

  旬の美容師求人はこちら

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング