オープン翌年に売上159%アップ。経営に最も必要なのは生産効率だ―CANAANの経営理論<前編>

プレイヤーから経営者の目線へ。オープン直後は検証と位置付け、失客もいとわなかった

 

 

2012年に『CANAAN』がオープンしたときは、正直、営業はぐちゃぐちゃでした(笑)。最初のスタッフは僕を入れて5人。全員スタイリストで、アシスタントはゼロです。社内独立だったので、みんな『MINX』のスタッフですが、直属の部下は一人もおらず、はじめて一緒に仕事をする人ばかりでした。だからサロンワークのバランスも悪いし、仕事も遅くて、オペレーションもまったくとれていない。平日のそこまで混んでいない時間に、カットだけのお客さまを2時間待たせてしまったこともありました。

 

でも、最初にオペレーションをきっちりと作っていなかった理由として、実は検証も含んでいたからなんです。

 

『CANAAN』をはじめたときから、僕の中では独自のオペレーションシステムがほぼできあがっていたので、そのシステムを使う前に、美容業界の現状を把握しておきたかったんです。例えば、今の美容教育を受けてきたスタッフが、現場でどの程度動くことができるのか、など。だからぐちゃぐちゃの営業でも、ある意味楽しかったです。

 

僕がオープン当初力を入れていたのは、スタッフの売上や生産性をどう上げていくか考えること。店を出した以上、自分はプレイヤーではなく経営者。ぐちゃぐちゃな状況の中、自分のお客さまは月を追うごとにどんどん減っていましたが、それも気にしていませんでした。

 

生産効率は、作業効率とは似て非なるもの。カラーとパーマの放置時間を一定化することで得られるもの

 

 

検証し、現状を見極めたら、半年かけてオペレーションシステムをスタッフに教育していきました。スタッフにやってもらったのは、カット技術やセンスを磨くことだけではなく、カラーやパーマなどの放置時間が必要な作業の見直しです。これによって全スタッフの技術時間(髪に触れる施術の時間)と、放置時間を一定化させました。

 

時間が一定になると、その間に行動しやすくなりますよね。つまり、スタッフが時間をコントロールできるようになり、一人ひとりの生産効率が大幅にアップしました。生産効率は、作業効率とは似て非なるもの。かけるべき時間や手間をきちんとかけながら、その時間をきちんと効率化することで、純利益を増やす。それが生産効率だと思っています。

 

『CANAAN』では、最初に「生産効率」という根本的な問題の解決を行っていたので、その後に苦戦したことは正直言ってありません。それだけ、生産効率を上げることは重要なんです。

 

>信頼関係と生産効率は組織づくりにおいて必須。生産性を上げるための意識作りとは? 

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