■狙い目は「ちょっとの工夫でこんなに変わる」提案。

流行特化よりも、「個人」に寄り添った提案が受ける一年に。顔の輪郭、パーツ配置、肌質髪質、更にお悩み別の提案。または、スキンカラーから、ヘアカラーやスタイルを提案するなど、「日常で活かせるプロのアドバイス」が求められていきます。「どんな印象を与えたいか」を汲み取れる、コミュニケーション力、洞察力が必要になるでしょう。

「カットでここまで動きや変化が出せる」「少しのパーマでセットの悩みを解消できる」メイクでは、「この一手間やアイテムで、キレイに見える」など、大技よりも、「使える小技」が、喜ばれるはずです。

「短時間で仕上がる」「教われば自分でもすぐ出来る」といった、アイデアやアイテムは、積極的に学んで、提案に加えていきましょう。

サロンのPRをしたい場合は、「さまざまな顔のタイプ、年齢」のモデルを使い、「こんなに変わる」というビフォーアフターを見せて行くと、他と差をつけられそうです。反対に、型にハマった提案や、押し付けはNG。お客さまの好みから、アレルギーの有無など、必要な情報を把握した上での提案をしないと、トラブルになる可能性があります。また、不要なトラブルを避けるためにも、個人情報の管理、ルールや法律のチェックは今一度しておきましょう。

■ブレイクするのは「喜ばれる新しさ」を提供できる美容師に。

しっかりとした基礎と知識、テクを身につけた上で、「新しいメソッドやスタイル」を提案できる美容師が、今期はブレイクしそうです。知識は幅広く仕入れつつ、「行程よりも仕上がりとお客さまの満足重視」でいきましょう。実体験もいいアドバイスになるので、自分自身でも色々と試しておいて。「正しい、お客さまに役立つ知識」を押さえておくことも重要になるので、講習会、研修会への参加、色んな世代のいろいろな雑誌を見るなど、勉強と研究をする時間を作っておきましょう。「自分を理解してくれて、素敵にしてくれるプロ」というポジションを目指すのがベストです。「セットだけでもOK」というような、カジュアルに立ち寄れるサービスも、活気を呼ぶには有効でしょう。また、髪型やメイクでの悩みが増え始める、アラサーアラフォー向けの提案を研究し、アピールしていくのも有効打です。

なお、今年の人気運は、“口コミブレイク型”。お客さまが、「どこでやってもらったの？」と周囲に聞かれるような仕上がりを目指すことで、紹介からの来客が増えるチャンスが掴めそうです。「希望が細かい、難しい人」ほど、一度気に入れば強力なファンになってくれるので、気合を入れて挑みましょう。

「喜ばれた結果、ファンがつく」2016年は、こうしたベイシックな形に戻っていきます。「数字」「ノルマ」「仕掛け」などの言葉に惑わされず、「お客さまに喜ばれる仕事をする」ことで、幸運を掴みやすくなれるでしょう。

プロフィール

サツキメイ

カウンターカルチャー世代の占星術師。「anan」や「マイナビウーマン」での連載を始め、「auone」アプリ等、雑誌の特集からウェブまで幅広く活動中。デザインやアパレル業界にいた経験からのトレンド予測にも定評がある。
公式サイト http://meidiamond.com/
Twitterアカウント（@meidiamond）

 （2015年10月9日取材）

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