“いちごの乱”を巻き起こす人気の秘密を大解剖。「好き」と「直感」で突き抜けるICHIGO流アイビューティへの挑戦と、”見られる仕事”の最適解
学生時代〜スタイリストデビューするまで
――美容学生時代は、どんな学生だったんですか?
ICHIGO:わりと手先が器用だったので、練習したことがないのにワインディングで学年1位でした(笑)。一度見たら、覚えちゃうんです。中国でダンスを習ってたんですけど、先生の振り付けを見て上半身と下半身の動き、表情を瞬時に覚えなきゃいけなくて、それができないと棒で叩かれるんですね。だから怖くて、一生懸命覚えるクセがついていて。なので、髪を巻くときも手の動きだけではなく”肘の高さ”とか、ブロウするときは“膝の動き”とか見ちゃうんです。「これに対して90度で立ってるんだな」とか、立ち位置を見て覚えました。

森越:なるほど。本質を掴むという意味では理にかなっていると思う。ダンス経験が生きてるんだね。
ICHIGO:たぶん(笑)。あと、学生時代はキャバクラでヘアセットのアルバイトをしていました。その当時、直接お店に電話をかけて、「ヘアメイクの募集してないですか?」と問い合わせしまくったら、2件と専属契約が取れたんです。「え、私ヘアセットできないけど、契約取れちゃった!」と(笑)。当時は”盛り髪”の全盛期だったので、そこからYouTubeを見て練習して、クラスの周りの席の子たち全員を練習台にして、盛り髪にしましたね(笑)。それでできるようになって、キャバクラの女の子から一人1000円だけいただき、毎月20万ほど収入がありました。
森越:これも伝説エピソードなんじゃないですか(笑)?
ICHIGO:そのときのキャバ嬢もみんな仲良くなったので、美容師になってからモデルで結構来てくれたんですよ。

現在はコンテストの審査員としても活躍するICHIGOさん
森越:しっかり人と繋がっていく力もすごいね。新卒で千葉の大型サロンに入社したんだよね? 何年くらい在籍してたんだっけ?
ICHIGO:丸4年です。入社3カ月で、店販売上は社内1位になりました。160人くらいスタッフがいたんですけど、アシスタントは給料を増やせるのが店販歩合だけだったので、お客さまのシャンプーに入るときは「必ずオイルまでセットで買ってもらおう」という意気込みでしたね。6種類ほどシャンプーがあったんですけど、私が好きな香りのシャンプーだけを売っていたので、先輩から「髪質をちゃんと見なさい」と怒られました(笑)。でも、好きなものしか売りたくなかったんです。
森越:なるほどね。スタイリストデビューはいつ?
ICHIGO:2年目です。同期では一番早くデビューしました。早く受かりたかったので、朝5時頃まで猛練習に明け暮れていました。ほぼ毎日サロンにいたので、月2日休んだかな?というくらいです。その後スタイリストになってからは、月120万くらい売り上げてましたよ。
