ワイルドクラフト!? 松浦美穂に学ぶ「松浦流 辞めないスタッフ育成術」 TWIGGY代表 松浦美穂スペシャルインタビュー 後編―

なんでもいいから何かひとつ、美容のプロフェッショナルになる

 

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-若い世代の美容師に足りないと感じる部分はありますか?

 

「まずは毎日の小さな努力。美容師という仕事に突然おとずれるチャンスに向かう情熱(パッション)。小さな経験の積み重ねと経験を生かせる自分作り。自分のハードルを下げない努力。そして、私たちはカラー剤、パーマ液を使うお仕事をしているのに、その成分やそれが体にどう作用するのかなど、イマイチ理解できていないことが結構あります。そこで何かひとつ、なんでだろう? って疑問に思ってほしい。それだけでも立派な勉強です。もともと美容師なんてアウトローがなる仕事だったんだから、『学校の勉強はできなかったけど、美容のことなら何でも聞いて』って言えるような専門家になればいい。

 

お客さまと長い付き合いになってくると、妊娠や出産で毛質が変わったり、加齢で悩みも変化します。そうなってから『知らない』じゃ遅いんです。だから常に成長しなくちゃいけない。大きな家に住みたい、高級車に乗りたいという夢も結構。でも、美容師に必要なのは選りすぐりの技術や知識、人間力、経験を積むこと。貧乏だとかお金持ちだとかの話じゃなく、大事なのは豊かな人間かどうか。お客さまに、ヘアスタイルの提案だけじゃなくて、何かひとつワクワクすることを持って帰っていただけるような美容師であってほしいです。これお説教しているわけじゃなくって、こうして人の前で話して、自分に言い聞かせているんです」

 

 

 

プロフィール
TWIGGY/松浦 美穂(まつうら みほ)

 「六本木美容室」店長、ヘアメイクを経て渡英。帰国後にヘアサロン「TWIGGY」を設立。サロンワークに加え、雑誌、広告、ショーなどでも活躍。2003年にはアメリカのナチュラルビューティブランド「アヴェダ」の日本上陸に伴い、アーティスティックディレクターに就任。5年間にわたって商品開発のアドバイスやヘアスタイル提案などを行う。2007年には「TWIGGY」を神宮前に移転。「2011年、人間本来の自然治癒力に着目し、「YUMEDREAMING EPICUREAN」を発表。2014年には、アメリカ版ハーパースバザーにて「世界のトップサロン」に選ばれ、自身初となる書籍「TWIGGY STYLE どこから見ても美シルエット! 人気No.1ヘアスタイリスト 松浦美穂の3Dヘア」を出版。創業以来、一店舗主義の精神を貫きながら美の連鎖を謳い、ナチュラルな中に革新的な要素を加えることをテーマとして、一人ひとりの個性に応じたトータルビューティーを提案している。

 

 (取材・文/QJナビ編集部)

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