【セクハラ】「2人で飲みに行かない?」もNG? あなたが“セクハラ加害者”になるかもしれない5つの瞬間! 

2018.06.18

 

最近、メディアでよく取り上げられる「セクシャルハラスメント」(以下、セクハラ)。そのニュースを見て、「うちのサロンは大丈夫」「私は無関係」と思っていては危険です! 密なコミュニケーションが必要な美容師だからこそ、気づかないうちにその言動がセクハラになってしまうかもしれません。

 

そこで今回は、セクハラになり得る言葉や、セクハラの可能性があるシチュエーションと注意点をご紹介。美容室の人事労務管理をサポートする社会保険労務士の右田一朗(みぎたいちろう)さんご協力のもと、今あなたが気をつけるべき内容をお届けします。

 


 

セクハラの境界線とは―その言葉、“セーフ”それとも“アウト”? 

 

以下の言葉のうち、セクハラになるものはいくつあると思いますか?

 

1)胸大きいね

2)外で打ち合わせしたいから、今日2人で飲みに行かない? 嫌なの? それなら君に仕事は頼めないな

3)個人的に顔がタイプなんだよね

4)早く結婚したほうがいいんじゃない?

5)彼氏いるの? 付き合ってどれくらい?

6) 子どもはまだなの?

7) え? もう帰るの? デートなの?

 

 

実は、これらすべて「セクハラ」になる可能性があります。あなたが「言われても平気」と選ばなかった言葉も、人によっては「嫌だ」と思う人はいるもの。セクハラは、相手が不快に思い、セクハラだと思ったらセクハラなのです。

 

「しっかりとコミュニケーションがとれ、仕事のパートナーとしての関係を築けている場合なら、これらの言葉に不快だと感じない人もいます。しかし、これらの言葉は直接仕事とは関係のない言葉です。どうしても外で食事をする必要があるのであれば、誤解を与えないように、2人きりでなく複数で行くなど相手に配慮をしたり、仕事の相談であれば、なるべくサロン内で行うようにしましょう」(右田さん)

 

では、次にセクハラになる可能性がある具体的なシチュエーションと注意すべき発言をご紹介。「仲がいいから大丈夫!」と思って言った言葉が、セクハラと取られないよう、あなたの言動と照らし合わせてみてくださいね。

 

プライベートでの特別扱いや、SNSの投稿についての口出し

 

気に入っているスタッフに対し、休日にしつこく食事や遊びに誘うのもセクハラの可能性あり! 仕事と関係ないプライベートな時間に、オーナーや店長、先輩から強引に誘われたスタッフは、「やめてほしい」と思っているかもしれません。

 

また、SNSの個人アカウントの投稿についても「昨日インスタにあげてたワンピース、かわいいね」などと言うのも危険! こちらもセクハラになる可能性があります。言われたスタッフは、私生活まで監視されていると思い、ゾッとしてしまうかも。本当は友達申請さえ嫌でも会社での上下関係があれば断りにくいもの。誤解を生まないためにも、仕事と関係ないスタッフのプライベートには踏み込まないのがベター。コミュニケーションを深めようとした行動が、部下や後輩の離職につながってしまった、なんてことがあったら最悪です。

 

何気ないスキンシップも危うい? “お酒の席だから大丈夫“はナシ!

 

 

手を握る、抱きつく、キスをするなどは、セクハラになると思う人も多いのでは? 確かにこれらの行為は、自分ではなく他のスタッフがされていた場合も、明らかにセクハラととれますよね。

 

こういったボディタッチには、仕事仲間との距離が近い美容師だからこそ気をつけたいポイントがあります。スキンシップだと思って、つい肩に手を置いたり、頭を撫でたりしていませんか?  何度も身体を触られているほうは、その行動に「気持ち悪い」と思ってしまうかもしません! 「手を握ったけど相手は嫌がってなかった」と思っていても、実際は嫌がっていて、職場の上司なので断れなかったことも考えられます。

 

特に気をつけたいのがお酒の席。「少しくらい大丈夫」と思い、隣のスタッフを触ることはやめましょう。ましてや、服を脱いだり、場を盛り上げるために下ネタを言ったりするのもNGです。「酔っていて、記憶にない」「嫌がっていなかった」は理由になりませんし、職場の同僚や先輩にそんなことをされて喜ぶ人は少ないでしょう。

 

「痩せた」「太った」の無神経ワード。軽はずみな発言は失客にもつながる?

 

 

軽い冗談で言った言葉がセクハラになる、なんてことも! 美容師は見た目に気を使うことも仕事のうち。ですが、容姿にコンプレックスを持っている人もいるのです。それに「胸が大きい」「お尻が大きい」「脚が太い」などと言われてうれしいと思うスタッフはほとんどいないでしょう。

 

からかったつもりで身体の特徴をあだ名にしたり、褒めようと思い「最近顔痩せたね」などと言うのもセクハラの可能性があります。「スタッフの美容意識を高めるため」や「笑っていて気にしてなさそうだったから」は、これらを言っていい理由になりません。

 

また、「さっき来店されたお客さま、胸大きいね」などと言い、聞いたスタッフが不快に思ったら、これもセクハラになり得ます。その軽はずみな発言は失客にもつながってしまうかもしれません。

 

恋心がセクハラに…猛烈アピールは危険?!

 

 

サロンで長い時間一緒に働いていると、後輩や先輩スタッフを好きになってしまうこともあるかもしれません。

相手もあなたのことが好きだった場合は、セクハラになりませんが、一方的に思いを寄せられた側は、「気味が悪い」と困惑しているかも。特に上司・部下の関係だと、あなたの好意は断りづらいものです。

 

好きなスタッフの誕生日にプレゼントを贈ったり、一緒に帰ろうとする際は、相手の気持ちを汲み取って行動すること。「両思いなんだ!」と思い、一方的な行動をすると、ストーカーになってしまうかもしれません!

 

知らないうちに加担者に? 傍観者もセクハラの加害者になり得る!

 

 

自分が直接セクハラをしていなくても、セクハラになることがあります。例えば、店長が若い女性アシスタントに執拗にボディタッチをしていたとき。それを見て、真剣に止めに入ったり助けようとしないと、セクハラに加担したとみなされることもあるのです。もちろん、その光景を見て笑っているなんてもってのほかです。

 

「誰も止めてくれなかった」とセクハラを受けた側はショックを受けてしまうかもしれません。スタッフが見て見ぬふりをすると、サロンで堂々とセクハラが行われるようになってしまうことだってあり得ます。サロンはスタッフが安心して働ける職場環境を整えなければいけません。もし、直接的に伝えるのが難しい場合は、信頼できる上司を呼ぶなどし、その場でセクハラを止めてもらうようお願いしましょう。

 

専門家からのアドバイス! 「セクハラ」と誤解を与えないために大切なこと

 

 

最後に右田さんから美容師さんへのアドバイスをもらいました。 

 

「ハラスメントが起こるということは職場環境がよくないということ。コミュニケーション不足が原因であることが考えられます。

 

きちんと会社側としてハラスメント対策を考えていかなければ、結果としてせっかく採用したスタッフがやめてしまうことにもつながりかねません。場合によっては、SNSによる悪評で採用に影響が出たり、営業にも支障が生じたりしてしまうこともあります。また裁判で訴えられて、サロン側が裁判で負けてしまった場合、多額の損害賠償金を支払うことになる可能性もあります。

 

セクハラをしている側は『これくらいなら許されるだろう』と思っているかもしれませんが、セクハラをされた相手は精神的に病んでしまうほどつらい思いをしているかもしれません。何気なく言った言葉でも、受け取り手によっては不快に思う可能性もあるのです。まずはセクハラについて正しく理解し、職場からハラスメントをなくすことが、働きやすい職場づくりを行う上で大切ではないでしょうか」(右田さん)

 

また、現在セクハラ被害に悩んでいる人にも、メッセージをいただきました。

 

「セクハラに関しては、企業に相談窓口を作ることを義務づけられています。セクハラだと感じたら、自分で抱え込まず、会社の相談窓口で相談してみましょう。もし企業に相談窓口がなければ、外部にも公的な機関で定期的に行われている弁護士の無料相談もあります。セクハラの被害を受けたら、自分一人で悩まずに、まずは相談してみてください」(右田さん)

 

 

プロフィール
社会保険労務士 右田事務所
代表/特定社会保険労務士 右田 一朗(みぎた いちろう)

大学卒業後、大手観光会社(鉄道会社)、大手外資系生命保険会社、メガバンクにて勤務後、独立開業。美容室専門の社会労務士事務所として、美容室の人事労務管理をサポートしている。趣味はゴルフとウォーキング。

http://migita-sr.com/

 

 

(文/リクエストQJナビ編集部 イラスト/てぶくろ星人)

 

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