湘南発。個室で働く孤高の贅沢を20年謳歌する木村武司。快適に働ける環境を追求して生まれた、街の美容師が集う「集合型個室サロン」とは

 

地元の職人とタッグを組み、自社で内装事業も

 

 

――木村さんは、美容室の内装事業も手掛けているそうですね。これはどういう経緯があったんですか?

 

最初に個室サロンを出そうとして有名な内装業者に見積もりを取ったら、びっくりするほど高かったんですね。おしゃれなデザインは提案してくれるけど、僕の想いを100%汲み取ってはくれなくて。それがピンとこなくて、地元の大工やペンキ屋の友人にお願いしたら、やってくれることになったんです。そこから何店舗か続けてお願いしたんですけど、彼らも美容室を作ることに慣れてきて。他の美容室も作ってみる?という話になり、SNSで内装工事ができることをメンションしたら、次々に紹介されて。それで48店舗作ったんです。

 

 

 

――その流れもすごいですね(笑)。ひとつの事業になったわけですよね。

 

自社に内装工事チームがあるんですけど、職人に正当な対価を支払うのが大事ですし、できるだけ中抜きをしないことをポリシーに掲げていて。なので、彼らが出す見積もりが、そのまま正規料金です。路面店のときは、先ほどお伝えしたようにパン屋さんなどの異業種を入れていますが、その内装もイメージを聞いて僕らで作っています。

 

 

 

――それは喜ばれますね。個室サロンは、これからも増えていくんでしょうか。

 

個室サロンでの仕事は、一旦始められるともうやめられなくなるみたいで(笑)、

一度部屋が埋まると空かないんです。他で働いている美容師さんから、「他にも部屋はないですか?」と聞かれることが多くて。「物件が見つかったらやりますね」と伝えて次の物件を探し、それで藤沢、湘南台エリアに店舗ができていったんです。完成すると半年程度で全室が埋まりますね。最近はSNSや口コミで知られてきたのか、「横浜にないですか?」「相模原は?」などと聞かれるようになって。今は「中央林間で出してください」と言われています。僕は湘南以外の土地勘がないので、広さと家賃の希望を伝えて、その方に探してもらっているところです(笑)。

 

 

 

プロフィール
木村 武司(きむらたけし)/『N+1』代表
神奈川県出身。日本美容学校専門学校卒業後、入社した地元のサロンを26歳で退社。1年間海外を放浪して帰国し、七里ヶ浜の一軒家で一人サロンをスタート。2008年、藤沢・湘南エリアで集合個室サロン経営をスタート。現在、12店舗をもつ。地元の職人と美容室の内装工事業も行っており、これまで48店舗を手掛けている。
Instagram:@kimura001

 

文/織田みゆき 撮影/宮崎洋)

 

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