「売れるために近道はない!」ROLANDさんも未だ勉強中!? 奥深い接客の世界 ROLANDさんに学ぶプロフェッショナルの姿勢【中編】

 

ホスト界の帝王と称され、現在はホストクラブのオーナーを務めるほか、化粧品開発やメンズ美容サロンなどの実業家としてもご活躍されているROLANDさん。今年、上梓した単行本『俺か、俺以外か。』は、ファンのみならず美容師の中でも話題になり、接客やセルフブランディングのバイブルとして参考にしている人も多数いるようです。

 

QJナビDAILYでは、そんなROLANDさんの取材を敢行! ROLANDさんの唯一無二の人生美学をはじめ、美容師の接客スキルや、美容業界のこれからを伺いました。

 

中編では、ROLANDさんが求める美容室像や、接客において大切なことについて伺いました。

 

>前編を見る

 


 

接客では、一つの言葉に隠された、二つ、三つの意味を探ることが大切

 

 

――ROLANDさんが、美容室に求めることって、どんなことでしょうか?

 

まずは“技術力”

それは絶対だと思います。あとは僕の場合、プライバシーが守られているかも重要ですね。人にもよると思いますが、美容室に来ている時間って、いわば「かわいくなろう」「かっこよくなろう」さらに言えば「自分を変えたい」という、努力の時間でもあります。だから、努力を人に見られたくない人もいるはず。テスト前に一生懸命勉強したのを知られたくないというのと同じような感覚です。だから、僕はあんまり人に見られたくないと思ってしまうんです。

 

あとは“コミュニケーション能力”ですね。つかず離れず、相手がむちゃくちゃ話したがりのおしゃべりさんなのか、それとも放っておいてほしいタイプなのかを見分けるのは、プロフェッショナルとして当然のことだと思います。

 

 

――ROLANDさんはホストとしてご自身も接客にあたられていますが、そういう見極めって、どのようにできるようになるのでしょうか? 短い時間で相手のどこを見て判断するのか…コツなどはありますか?

 

僕も、最初は女性がなに考えているかわからなかったですよ! こればっかりは経験値からくるもので、具体的に何を見て判断しているかというと難しい。ピンポイントでここっていうのはなく、全体です。

例えば、女性が言う「べつにいいよ」という言葉一つを取っても、それを額面どおりに受け取っていいのか、という問題があります。「別にいいよ」って、本当に「いいよ」って思っているパターンと「どうでもいいよ」っていうパターン、「本当はよくない」というパターンなど、いろんな“含み”があるじゃないですか。だから、額面通りに受け取っちゃダメなんです。どの「べつにいいよ」なのか、一つの言葉でも二つ、三つの意味があるの。それを探ることが大切です。

僕もいまだにそれは気をつけていて、言葉の裏にある本当の意味を読むようにしています。でも、つい「この女の人、聞き上手だな」と思って自分が気持ちよくしゃべってしまうと、本当はその女の子は自分のことを喋りたかったということもあります(笑)。まだまだですね。

 

――思っていることを知ろうとする、相手に興味を持つことがスタートなのかもしれませんね。

 

まずは、観察することから始めるのがいいのではないでしょうか。接客に限らず、なんとなく人付き合いをするんじゃなくて、「この人は何を考えているんだろう」と様子を見て考えながら接するんです。そうすると、表情、目線、声のトーンやしぐさなど、いろんなヒントがあることわかるので、そこから考えていることを推測していく。同じ人でも、日によって変わることもあります。いつもは無口な人でも「今日はいいことがあったからしゃべりたいな」とかね。そういうのを感じ取れるようになるには、観察は大事です。

 

>売れるための近道はない、接客は試行錯誤の繰り返し

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