ワイルドクラフト!? 松浦美穂に学ぶ「松浦流 辞めないスタッフ育成術」 TWIGGY代表 松浦美穂スペシャルインタビュー 後編―

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美容のプロフェッショナル集団「TWIGGY」。オーナーの松浦さんを筆頭に、質の高い技術と時代に媚びない卓越したセンスで、有名人から感度の高い女性まで、幅広い支持を受けています。「うちのスタッフはみんな在籍が長いんですよ」と笑って話す松浦さん。入れ替わりが早い美容業界で、それって結構すごいこと。一体、どんなスタッフ育成をしているのでしょうか? そして、TWIGGYをオープンして25年の松浦さんが、現代の美容業界を一刀両断!

 

>前編はこちらから

 


 

 

大事なのは360度、どこから見ても素敵なヘアであること。

 

-今の美容業界をフラットにみて、何か感じることはありますか?

 

「SNSをサロンの営業ツールに利用しているお店が多いですよね。フェイスブックとかインスタグラムとか。自分もプライベートで使っているし、友人・知人との交流に便利だなと思う反面、すごくいい加減だなって思うことがよくあります。特にインスタグラム。1日のうちにやたらと投稿や『いいね』が多い人の写真やコメントはスルーしていますね(笑)」

 

-「いい加減」とは、例えばどんなことでしょうか?

 

「『いい加減』とは『良い加減』と『イイカゲン』に分かれます。『良い加減』なら、ウェブや雑誌でアップしているものを越えていく力はあるのではないかと思います。が、『イイカゲン』だと、何もかもがすべてウソや虚構に感じます。だって、いいアングルで撮影して色を変えられたり加工ができたりするから、誰だってかっこよく見えるに決まっているわけです。モデルが可愛いだけで、ヘアスタイルまでステキに見えることも多々あるし(笑)」

 

-しかし、それで実際に集客しているサロンも多いですよね。

 

「サロンにプレスやマネージャーがいないから、自分たちの小さな広告として使っているというのならいいと思うんです。でも、写真の力に頼りすぎると、ヘアスタイルのクオリティが下がってしまう。私もうちのサロンスタッフに、ときにはフェイスブックやインスタグラムに、自分自身、本音で『いいね』と思える作品だけ上げてみたら? と言いますが、あまり興味を示しませんね(笑)。それより『写真の力』に頼らない『本物のサロンワーク』をコツコツ地道にやる、いわゆる『職人気質』がTWIGGYには多いんですよね。トップがトップならスタッフもスタッフですね(笑)」

 

-「写真の力に頼る」というのは、今の時代の流れでもあるのでしょうか?

 

「絶対に大事なのは、その人のヘアスタイルを360度見回して素敵かどうかということ。後ろから見るとモデルの背中がやけに大きく見えるとか、角度によっては素敵に見えないヘアもあります。そういうことでヘアスタイルって決まるのに、ひとつの角度だけ切りとってよしとする紙媒体が増えたという現実はあります。それと同じことを、携帯で手軽にできちゃう時代になったのでしょう。だから、もしSNSにアップするなら、モデルのキメカットだけじゃなくてもっといろんな角度から撮ったり、ムービーで全体が見られるようにするといいですよね」

 

>3年でデビューは早い? 遅い?

 

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