なぜあの人は好かれるのか?人を惹きつける “コミュ強”になる。言語を超えてつながる、本物の交流を求めてーACQUA熊谷安史さんの習慣 前編―

長年支持され続けるサロンACQUA(アクア)で総店長を務める熊谷安史(くまがいやすし)さん。サロンワークを軸に、セミナー講師やコレクションのディレクションなど多方面活躍しながら、ベテランが築いた強固な基盤と、若手の勢いが調和する進化し続ける組織を統括しています。
その原動力となっているのが、コミュニケーションの力。人を惹きつけ、信頼を生み、組織を動かす——その根底には、日々積み重ねている習慣がありました。前編では、熊谷さんの“コミュ力の高め方”に迫ります。
コミュニケーションの始まりは言葉じゃなく興味とエネルギー

自分で言うのもなんなのですが、僕は“コミュ強”なんですよ。人と関わること自体が生きがいと言ってもいいくらい。ACQUAは今年、“技術とホスピタリティ”を掲げていますが、僕はその土台はコミュニケーションだと思っています。
もともと得意だったわけではなくて、美容師になる前はむしろひっこみじあんでした。今のコミュニケーション力は、ACQUAの猛者達の中で負けないために磨いてきたスキルです。
よく「何を話せば仲良くなれるんですか?」と聞かれますが、大切なのは言葉よりも最初の印象です。“目の力”“声のトーン”“表情”、そこに乗る“エネルギー”で、相手への興味とリスペクトを伝える。

このエネルギーは才能ではなく習慣で磨かれるもの。人と会う前に相手のことを一つでも知っておく、何気ない会話でも「この人は何が好きなんだろう」と一歩踏み込む。そうした積み重ねが、自然と表情や声に出るんだと思います。
実際、海外へ行った時の帰国便の機内で出会ったドイツ人のご夫婦と意気投合し、日本に着いてから食事へ。そのまま6時間も語りあったことがあります。お互い流暢とは言えない英語でしたが、不思議と会話に困ることはなかった。結局、コミュニケーションは言葉以上に、相手への興味とその時間を一緒に楽しむ“熱量”なんですよね。