美容歴46年imaii 有村雅弘さんのびよう道〜技術を体系化すると、自由な発想は生まれない。失敗を恐れず、自分の限界を決めずに進めば何歳でも成長できる。〜

 

柔軟な発想で、新鮮なスタイルを提供し続ける

 

 

過去に本も出版したのですが、経験を積んでいくうちに、技術を体系化すると自由な発想が生まれなくなることに気づいたんです。だから”柔軟性”を大切にしていますし、新しいスタイルに触れて「いいな」と思ったら、そのテイストを真似してみるということは今でもやっています。例えば最近では、”韓国巻き”をちょっとアレンジしてお客さまにやってみたりしていて、「なんかいい感じ!」となると、僕も新鮮で楽しいんですよね。

 


来年でimaiiは50周年なんですが、僕はここに43年いて、美容師生活は46年。有難いことに、46年間も通い続けてくださるお客さまがいっぱいいるんです。また、うちはキッズも多くて、子供の頃に来ていたお客さまが大人になり、また子供を連れてきてくださる。キッズは未来のimaiiを支えてくれるという意味でも、大事なお客さまですよね。

 

 

継続して通ってくださるというのは、一言でいうと信頼関係しかないでしょうね。僕は毎回同じ髪型を作らないんですが、それを好んでくれる方も多いのかなと思います。僕はお客さまをとにかく褒めるんですよ。「最高に素敵です」とか「綺麗ですよ」とか言ってあげる。同年代の方も多いので、「この歳になって可愛いなんて言われたことない」とか、「そんなこと言ってくれるのはあなただけ」と言って、逆に僕のことも褒めてくれるんですよ。それが、長続きのコツじゃないですかね。心地よく褒められ続けたいなっていうのが、僕の原動力だったりもします。

 

 

自分の限界を決めず、失敗を体験してトライ&エラー

 

 

長く美容師を続けてきて思うのは、お客さまが喜んでくれた数が、売上の数字だということです。やはり売上が伴わないと、周囲も認めてくれませんから。もちろん人それぞれ単価が違いますし明確な金額設定は難しいですが、一人前の美容師になったかどうかの指標のひとつとして、売上の数値は基準になるでしょうね。

 


自分の限界を決めてしまうというのは、すごくもったいないことです。自分なりの目標を立てて、失敗を恐れずにやってみる。失敗というのも、やってみないと体験できないんです。目標は小さなことでいいんですよ。「今日はシャンプーをして気持ちよかったと言わせよう」とかね。それができたら、また違う目標を立てる。その繰り返しです。

 

 

失敗したら、なぜ失敗したのか理由を考えてみる。そして、その失敗は引きずらない。過去のことは忘れちゃえばいいのです。それは必ず糧になっているので、トライ&エラーが大事。そうして、自分の殻を破っていくと、大きく成長できると思います。

 

自分ではなかなか気づけないこともあるので、あなたに後輩がいるのであれば気づかせてあげることも大事かもしれない。例えば、何度やってもまっすぐ切れないのは、お客さまの姿勢が悪いことが原因だったりします。単純なことですが渦中にいるとなかなか気付けなかったりする。間違ったことを一生懸命やっていないか、そこを見て声をかけてあげる先輩の存在も必要かもしれません。

 

 

 

プロフィール

imaii

代表取締役社長/有村 雅弘(ありむら まさひろ)

1956年生まれ。鹿児島県出身。東京マックス美容専門学校卒業後、都内1店舗を経て1979年『imaii』に入社。以来、サロンワークを中心に雑誌撮影、ヘアショーなど多方面で活躍し、スタッフ育成にも注力。2016年、株式会社イマイ・インセンティブ代表取締役社長に就任。

 

(文/織田みゆき photo/泉山美代子)

 

 

  ライフマガジンの記事をもっと見る >> 

  re-quest/QJ navi DAILY  Instagram

  re-quest/QJ YouTube

  旬の美容師求人はこちら

 

 

 

 

 

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング