死ぬ間際に思い出す「栄光の記憶」を、今この瞬間につくり続ける -suburbia 石川ヒデノリの習慣 前編-

知識・理論系でもなく、感覚オシャレ系でもないのが石川流

 

 

今の美容系SNSって知識・理論系の発信と、感覚・オシャレ系の発信の2種類に大別されると思っています。正直に言うと、知識・理論系は「センスはどうなの?」と思うし、ビフォーアフターなどを発信している感覚・オシャレ系は「ちゃんとした知識はあるのかな」と思う。ようするに、バランスが悪いなと。なので、僕は知識系を全面的に出すけれど、服装や画づくりにこだわってオシャレに撮っています。美容師はやっぱりカッコよくしておかなきゃいけないから、ルックスにも気をつけています。

 

動画作りの考え方はシンプルで「必要なことだけをわかりやすく伝えること」にこだわっています。じゃあどうすればいいかというと、表現をお客さまのリアリティに落とし込むことが大事なのかなと。たとえば、さけるチーズで枝毛の特徴を説明したら、「髪の先端が少し裂けたら根元まで簡単に裂けるし、表面が毛羽立つ」とかイメージがしやすいですよね。無駄な言葉も徹底的に省きます。ですますのような語尾はいらないし、接続詞も使わない。でも、そのほうが必要なことがリズムよく伝わるんですよ。

 

 

それと、最初の3秒にインパクトのある画を持ってくる。毛髪研究者が持っていそうな毛髪の模型を、この出で立ちの僕が持っていたらギャップがあるから、インパクトが出ますよね。「この人何者?」って興味を持って話を聞いてくれるわけです。

 

 

美容の知識をアップデートするために、メーカーで外部講師を務める専門家に協力してもらい、1カ月に1度は会って毛髪理論や、薬剤に関する疑問に回答をもらっています。すぐに確認したいことはLINEで聞くこともあります。たとえば、濡れた髪を放置したら痛むからすぐ乾かすことは通例ですが、うまく乾かせないと髪に熱ダメ―ジが蓄積されて痛む。これが僕の理論なのですが、その裏付けを専門家から学んでいます。SNSで発信している情報も理論の裏付けがちゃんとあるんです。

 

 

>お客さまの文句を言っている美容師は未熟

 

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