「美容師の独立はデメリットしかない」と思っていた僕が独立した理由 ‐AIN./長谷川 裕二さん‐

撮影のしやすさを追求し、セット面や椅子の機動性を重視

 

 

自分のサロンをつくるにあたり、立地に強いこだわりはありませんでした。メディアで集客するのがメインだからです。また、本当に行きたい場所であれば、どんなに遠くても行きますよね。そういうサロンを目指したいんですよ。立地にはこだわりがありませんでしたが、撮影しやすい環境にはこだわりました。セット面や椅子などは全てキャスター付きにして、撮影のときに動かせるようにしてあるんですよ。また内装にお金をかけるのは違うかなと思ったので、美容室が成立する必要最低限のコストで収まるようにしています。サロン名の「AIN.」にも深い意味はありません。というか意味がある言葉ではないです。読みやすいこと、覚えやすいこと、言葉の響き、だけを考えました。

 

 

ちなみに、美容師仲間やお客さまから独立をお祝いしてもらいましたが、独立したことに対してさほど感慨がありません。まだ何も成し遂げていないし、これからが本当のスタートだからです。資金が1000万円くらいあればサロンはつくれるし、家賃を含めた月100万円の諸経費くらいなら余裕で賄えます。独立のハードルって、そんなに高くはない。それよりは、サロンをつくった上で、そのあと何をするかが大事だと思っています。

 

美容師の離職率が高いのは将来が見えないから

 

 

独立することを公表したとき、僕と一緒に働きたいと言ってくれる人たちが応募してくれました。他のサロンの第一線で働いていたスタイリストもいれば、めちゃくちゃポテンシャルの高いアシスタントもいます。みんなのやりたいことを叶えることも、このサロンの役目です。

 

美容業界は離職率が高い業界だと思います。離職の理由は人それぞれだとは思いますが、突き詰めると「将来への不安」に起因するのかなと。反対に公務員の離職率が低いのは、将来が約束されているからじゃないですか。美容師は40歳以降のビジョンが見えにくい仕事です。だからこそ僕は、一緒に働くスタッフの将来の不安を取り除きたいし、新しい可能性を一緒に見つけていきたいと思っています。

 

 

美容師の可能性を広げるためには、サロンワーク+αを身につけることが欠かせません。ただ髪を切れるだけではお客さまはこないからです。わかりやすいところでは、自分で自分をプロデュースするためにメディアをつくったり、動画コンテンツをつくったりなど発信することが必要。外に発信することによってお客さまに見つけてもらえるし、また別の可能性が出てくると思っています。

 

>個の力を引き出し、結集して、強いチームをつくりたい

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