東京・高円寺発【美容業界の常識が変わり続ける中で、サロンはどう生き残るのか】商店街の一角で確かな存在感を放つカライング。創業から23年、畠山竜哉の変化と不変のストーリー

 

非効率でいい。自分で道を切り拓くという価値

 

 

 

−−畠山さんが独立に至るまでの過程も、かなりストイックですよね。

 

もともと独立は目標にしていました。ただ、当時働いていた原宿のサロンは新規集客が弱くて、このままでは自分の未来は広がらないと感じていたんです。だからスタイリストデビュー前から、自分で動くしかないと。恵比寿や渋谷で、毎日300枚の名刺を配りました。休みの日は1000枚以上。3年間それを続けたんです。今思えば非効率かもしれないですけど、あの経験があったから「自分でお客さまをつくる」という感覚が身についたと思っています。

 

20歳のとき、30歳までに達成したい目標を書き出していたんです。その目標を繰り返し自分に言い聞かせていました。夢を口にするだけで終わる人も多いけれど、夢に向かっていく努力を継続していると、逆にやらないことが怖くなる。新しいことを始める怖さと同時に、やらない怖さがあるからです。そのバランスの中で、自分を追い込んでいた感覚がありますね。




 

継続の先にしか見えない領域

 

−−集客サイトをはじめ、畠山さんのインスタグラムからも、撮影にもかなり力を入れられているのを感じます。

 

撮影は15年以上続けていますが、これは単なる発信手段ではなく、技術を深めるためのトレーニングでもあると思っています。

 

一番意識しているのは、「どこが一番きれいに見えるか」を自分で理解すること。その見せ場を設計した上でシャッターを切る。昔のヘアカタログは、正面からの写真が中心で、どちらかというとモデルの“顔立ちの可愛さ”が評価されていた。でもそれだと、髪型の本質は伝わらないんですよ。

 

 

だから僕は、ショートスタイルを横から撮ることにこだわりました。シルエットやフォルムの美しさを伝えるためです。その結果、「この形にしたい」と純粋にヘアスタイルを見て来店してくれるお客さまが増えた。そこは一つの転換点だったと思います。

 

スタッフにも撮影は徹底して教えています。機材も揃えていますが、大事なのは数と継続です。年間何百本も撮影する中でしか、感覚は磨かれない。リタッチも含めて、自分の美意識と向き合う時間なんです。撮影をやらない限り、絶対に見えない領域があると思っています。


 

 

>“デビュー=ゴール”ではない時代

 

 

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