型破り美容師・大牧弘昌がたどり着いた、”YOLOサロンオーナー”という答え。逆境と挑戦の軌跡
フリーランスで働きながら『YOLO』を出店。コンサルも開始
――表参道のサロンでフリーランス美容師として働きながら、2023年に『YOLO』を出店しましたね。江戸川区にある「小岩」というエリアに着目したのは、ちょっと珍しいなと思うのですが、その理由は?
最初の1店舗目ですし、成功できる確率が高い場所で出したかったんです。それでマーケターに頼んで街を調査し、30〜40代の主婦層が多く住む小岩を選びました。ハイライト系のデザインカラーを強みとして提供していくには、そういったデザイン性を受け入れてくれる環境もポイントになってきます。小岩は千葉からもほど近く、個性的でファッションにこだわりのある方も多い街だと、肌感覚で感じていました。
スタッフは5人でスタートしたんですが、小岩駅徒歩1分という立地もあり、おかげさまですごく繁盛しています。ハイライト、レイヤーカット、ショートのオーダーが多いですね。昨年、上野駅徒歩1分の場所に2号店を出したんですが、そのタイミングで僕自身は原宿のサロンから完全に離れました。
これからYOLOを大きくしていきたいなと思ったときに、資金をどうしようかと考えたんですね。出資金をもらってマネジメントについて指図されるようなサロンオーナー人生は避けたかったので、もうひとつ収入源を…と考えた結果、美容師の延長線上にあった”コンサル”を始めることにしました。メインは、集客コンサルです。さまざまな集客サイトを使っている美容室は多いと思うんですが、プラン変更次第で、数十万単位で料金負担が軽くなるんですね。費用を抑えたとしても、工夫次第で十分な集客が可能なので、それを実現するためのノウハウを教えています。
――集客コンサル、かなり人気だそうですね。
ありがたいことに現在20社ほど請け負っているんですが、オンラインが可能な時代なので、zoomやLINEを駆使して地方のサロンの相談にも乗っていて。各サロンのデータ分析をして、フィードバックしていくという流れです。美容師の役に立つ仕事をしたいなと思っていたので、頼ってくれる方々には誠意を込めて対応しています。最初は一人で行っていたんですが、忙しくて回らなくなってきたので、最近は外部の信頼できる美容師幹部クラス6人とチームを組んで対応しているんですよ。