VeLO赤松美和さん×B.a.l.a.n.c.e小林純子さんが女性美容師をメンタルケア!? 美容師ぶっちゃけ女子会OTOME-Za潜入レポート

Q3.子供が何をやっても三日坊主で終わってしまうんですけどどうしたらいいですか?

 

赤松:好きなことが見つかればやりますよ。今やっていることがあんまりしっくりきてないだけだから、3日で終わりながらいろんなことをやったらいいじゃないですか。私は大したことでなくても続けることって力になるとは思ってるんです。でも一方で、やりたくないことはやらない。三日坊主でいろいろやってみてそのうち夢中になることが見つかるんじゃないかな。

 

 

小林:親が楽しそうに美容師を続けている姿を見せているのなら、何か見つかったら続けることの良さは気づくんじゃないかと思うんですよね。教育って積み重ねだから、親が常々何を口走ってるかってすごく大事なのよね。続けることの大切さだったり、楽しいことだったら自然に続くよ!ってことだったり、どうして自分が美容師を続けているのかってこととか、全部が積みかさなって子供の価値観になっていくのよね。親としては待つ時間がまどろっこしかったりするけど、毎日の言葉がその子の細胞になるんだなぁって思って接することだと思う。

 

Q4.若いスタッフとどんどん歳の差が離れていって宇宙人に見えちゃうんです。上手くなってお客さまを喜ばせたいという気持ちはあるのに、なぜ朝練習にこず一番最後に店にくるのか…とか思ってしまいます。

 

赤松:そういう場合は課題を出すんです。私も植村(故植村隆博氏 元DADA CuBiC代表で赤松さんの師匠)からそういう風に育ててもらいました。練習する気になるまで待つとかじゃなくて、その子の現状より少し上の課題を具体的に出していく。私はスタッフに上からなんでも押し付けるとかはしたくないんです。でもそれとこれとは別でその子の成長を願って投げかけることだから、やりたいとかやりたくないとかじゃなくやってもらいましょう。

 

 

小林:そうそう、今の子は「分かるでしょ? 朝早くきて練習した方がいいよね」は通じないんです。「別に朝来なくても練習できるし…」となってしまう。要するに本当に自分にとってそれが必要だと響かないと行動できないんです。だから具体的な目的を示す必要がある。その目的もただ「上手くなるために練習しなきゃいけない」では漠然としすぎてわからない。「どの」技術の「どこ」が「どう」できていないからできるようにしないといけないと、具体的に指摘する必要がある。その代わり方法は自分で選択させるんです。“この日までにできるようにする”ということだけ決めて、自分でやらせる。目的の指摘はしっかりしないとわからないけど、やり方まで指示を出すと楽しくできないんですよね。

 

Q4.練習を積極的にやる気がないスタッフにイライラしてしまうんです。

 

 

赤松:本人がデビューが遅くなることに納得できているなら、営業中にアシスタント業務をきちんとする人として扱うという選択肢もある。そういう子は急いでないんですよ、何ならサロンワークが好きでスタイリストになりたいともあんまり思っていなかったりする。本人が求めていないと、私たちが「スタイリストになったら新たな喜びがあるよ」「お給料も上がるよ」と言ってもリアリティがないんだからこっちがイライラしても仕方ない。アシスタント業務をちゃんとやってもらって、ある程度の年齢になったときにこれからどうしようとまた本人が考えることです。

 

−そういうスタッフは少ないですか?

 

少ないは少ないですね。そういうスタッフを出さない環境を作ることも必要ですよね。それには自分の頭で考えて自分でいろいろなことを決められるようになってもらわないといけない。例えばミーティング。初めはうちのサロンも私や鳥羽がしゃべるだけで「みんなどう思うの?」と聞いてもあまり意見もない状態だったんです。でもこれじゃミーティングじゃない。「それぞれの立場で思うことを言っていこう! 1年目も一番お客さまに近いから感じられることがあるでしょ?」っていうようなことを何年も言い続けたんです。それで今やっと思うことをみんなが言える環境になってるかなと思います。

 

それでなんでも割と言える空気感になると、例えばコンテストに出てみたいとか言い出す人が出てくるんですよ。コンテストって一人ではなくて、メイクとか衣装とか、周りを巻き込んでチームでやっていきますよね。そのチームが周りから見たら楽しそうに見えたりするんです。コンテストに出ようとすると、モデルハントしたり衣装も考えないといけないし大変なんです。でもそれをやりたくてやっている人たちが周囲を含めてちょっとずつ温度を上げていってくれるんですよね。

 

>美容師を本気でやりたい子は東京に行ってしまう。

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