「店舗はハコで、美容師はその中のひとつのブランド」bloc・百冨友香理のクリエイティビティの秘密

真似するのはワンポイントだけにして、ストリート感も取り入れています。

 

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-昔と今を比べて、好きなファッションやテイストはどんな風に変わりましたか?

 

「昔はハイブランドの服は高くて買えなかったので、古着を着たり、自分でミシンを買ってリメイクや作ってみたりもしていました。これといったテーマはなくて、いろいろとMIXしていましたね。で、そのうちジェーン・バーキンみたいなかっこいいスタイルとか、オードリー・ヘプバーンみたいな前髪とか、こんな女性になりたいなっていう憧れの対象から影響を受けるようになりました」

 

-ロールモデルは、ヨーロッパの昔の映画女優さんが多いのでしょうか?

 

「そうですね。とはいえ、真似するのはワンポイントにして、クラシカルになりすぎないように今っぽいストリート感も取り入れるようにしています。でも、もともとロックっぽいのも好きだし、いろんなテイストに挑戦してきたから、自分としては“これ”といったイメージはないし周りもそう思っているんじゃないかと……。でも今は、自分のベーシックというか、私らしい色が欲しいなと思うようになりましたね。これからもいろんなファッションにトライして、少しずつ私らしさが作られていけばいいなと思います」

 

-美容師として大事にしていることはなんですか?

 

「お客さまが満足してくれる提案をすること。サロンワークでは、自分がこれを作りたいから、このほうがかっこいい・かわいいから、っていう自己満足じゃなくて、そのお客さまにフィットすることを大前提に髪型を提案しています。そのために、その方の置かれている環境や好きな世界観、イメージを共有することが重要。自分が提案するバリエーションをたくさん持っていないと、お客さまからヒントをもらったときに『こういうものですか?』って応えることができません。そのヒントは、会話の中のちょっとしたワードだったりファッションのアイテムだったりお客さまによっていろいろ。だから、ファッションもアイデアも技術も、今に留まらないで常にアップデートしていきたいですね」

 

 

プロフィール
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百冨 友香理 (ももとみ ゆかり)
東京・渋谷のヘアサロン「bloc」の人気スタイリストで、サロンのフロア・ビジュアルディレクターを担当。高い技術と抜群のファッション感度で、年齢や性別問わず幅広い層から支持を得る。自身のファッションやライフスタイルも注目を集め、ファッショニスタとしても雑誌やWebで活躍中。インスタグラムで発信するファッションも注目を集める。

 

(取材・文/QJナビ編集部)

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