批判も受けたし、屈辱的な思いもした。それでもクリエイティブ人生を貫いた理由―ヘアメイクアーティスト・かあこさんの哲学

2018.11.26

 

滋賀県のヘアサロン「SOHO」から“店内独立”という形でフリーランスの美容師として活動するかあこさん。エージェンシー「MONDO-artist group」にも所属し、サロンワークだけでなくヘアメイク活動も両立しています。

 

ファッションショー、雑誌、広告撮影のほか、セミナー開催やプロダクト開発など、その活動は多岐に渡ります。さらに2003年の「ウエラ トレンドビジョン」グランプリ獲得をはじめ、「Japan Hairdressing Awards(JHA)」でノミネートをし続けるなど、数々のコンテストで受賞してきたコンテスターとしての顔も。今回はかあこさんが歩んできたクリエイティブ人生を紐解くとともに、本人のインタビューを通して美容師の新しい働き方の可能性を模索します。

 


 

美容師を目指すきっかけは“アイドルをつくる裏方”への憧れ!

 

 

私の幼少期はアイドル全盛期。ミーハーだった私は、アイドルたちをかわいくするヘアメイクの仕事に憧れていました。けれど、テレビの華やかな現場につけるのはほんのひと握り。8歳年上の姉をはじめ、親戚に美容師が多かったこともあり「人をきれいにする仕事なら、スタートが美容師でもいいんじゃないかな」と思い、美容師を志すようになったんです。

 

私は昔から誰が何を言おうと自分の決めたことを押し通す頑固な性格。「美容師になる」という目標が定まったら、一刻も早く美容師として働きたいと考えていました。そこで、高校卒業までに何としても国家資格を取りたいと、当時姉が働いていたサロンでアルバイトしながら、普通科の高校と通信教育の美容学校で勉強をしました。

 

私の高校卒業と同時に、姉のサロンがオープンしたので、そこへ就職。スタイリストデビューしたのは20歳です。姉妹二人の小さな店でしたから、ある程度一連の作業を覚えたら、私も早くお客さまを持たないと店が回りません。下積み生活も短く、要領よくスタートを切ったように見えますが、毎日失敗の連続でした。ブローでお客さまの髪のクセが広がってしまって、バックルームでこっそり姉を呼んでは「あのお客さまのクセ、どうやったらキレイになるの…」と相談することも。そうやって目の前の仕事にがむしゃらに取り組んでいました。

 

華やかな世界と現実のギャップ。コンテストでの屈辱をバネにスキルを伸ばす! 

 

                                                                   

目立ちたがり屋だったので、アシスタントのころからコンテストに興味がありました。目的はコンテストで入賞するというよりも、個性的な服装でいかに注目されるかということ(笑)。有名な美容師の先生たちに私を覚えてもらいたいと思っていたんです。技術も追いつかないのにワインディングのコンテストにエントリーしては玉砕の繰り返しでした。

 

また華やかな世界に憧れて入ったのに、実際は遅くまで働いたり、練習しなければいけないことも多かったりと、現実とのギャップを感じて正直「やめたいな」と思っていました。しかし、18歳の夏に出たワインディングコンテストで、過去のコンテストで仲よくなった美容師さんたちはみんな入賞したのに、自分だけ入賞できないという屈辱を味わったんです。とても悔しくて「次は絶対優勝してやる!」と思いました。そこから仕事に対するスタンスがガラリと変わり、「目立ちたい」だけじゃなく、「もっと上手くなりたい!」と思うようになったんです。

 

その後は、姉のブローの手つきを盗み見ては「そうか、毛流れに沿って指を動かせばいいんだ」と学んだり、ワインディングコンテストで一位を取った美容師さんの元へ自ら習いに行ったり。「営業前に3回、営業後に5回巻く」という地道な練習を毎日自分に課したりもしていました。

 

練習の成果もあり、2年目には3位に入賞、3年目で優勝したんです。最初にコンテストに出た目的は、表彰のステージに上がったとき「あの優勝したボウズの人だれ?」と思われ、目立つことだったので、ステージ上で賞状をもらったときは、「よっしゃあ!」と思いました。

 

私は興味が出ると、やり遂げなくては気が済まない性格でもあるんです。ワインディングコンテストで優勝した後は、カットのコンテストに出場するようになりました。業界紙を見て「このカットをやってみたい」と思ったら、担当した方に直接連絡を取って、自ら勉強しに行ったり、「HEAVENS」の小松敦さんが京都でセミナーアシスタントを募集していると聞けば、企画元のディーラーさんに頼み込んで現場に潜り込ませてもらったり。技術がまったく追いついていないので、アシスタントとしての役割は何も果たせませんでしたが、「やり切りたい」っていう気合いと体力だけはあったんです。

 

カットもカラーもパーマも、小さな目標を設定し、一つずつクリアしていくことで、比較的短期間でのスキルアップにつながった気がします。

 

>かあこさんがコンテストに挑戦を続ける理由とは?

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