『評価されるデザインには“理由”がある。その理由を分析することが最初の一歩』  かつてコンテスターで活躍、現在は審査員も務めるbianca HITOMIのクリエイティブ論

今後も驕らず、チャレンジャーとして他者に評価されるものを作り続けたい

 

 

―HITOMIさんでも生みの苦しみを感じることがあるのでしょうか。

 

ありますよ。すごくアイディアが湧き出てきて結果が出る時期があれば、いくらやっても納得できる作品ができず、結果も出ない時期もあります。それでも、つくり続けていかないと技術力が落ちるし、置いていかれてしまう気がして手を動かし続けているんですけれど…。オーナーから「最近、成長していない」と言われることもあります。他人から言われたほうがガツンときますね。

 

うまくいかないときは、自分の原点に帰るようにしています。自分を見失わず、好きなものに触れる。アウトプットばかりしているとアイディアが乏しくなるので、行き詰まりを感じたときは、改めて幅広くインプットしています。

 

―今は審査員として見る立場でもあると思うのですが、伸びる人に共通する特徴みたいなものはあるのでしょうか。

 

やっぱりコツコツやっている人が伸びると思います。コンテストで必ず見かける人は、いつか必ず結果を出します。一緒に働くスタッフを見て感じるのは、素直にアドバイスを聞ける子が伸びるということですね。ウサギとカメの話もありますが、最初はセンスに差があったとしても、素直にコツコツ続ければ、カメがウサギを追い越すように、グングン成長していきます。

 

―最後の質問です。HITOMIさんにとって「美容師の仕事」とは?

 

サロンワーク、クリエイティブワークのどちらも自分の生きがいです。サロンワークではお客さまに価値を提供できるし、クリエイティブワークでは好きを追求できる。本当に素敵な仕事ですし、心の底から美容師になってよかったなと思っています。

 

自分の好きを仕事にできている状態ですが、他者の反応はいつも意識しています。自分がいいと思うものをただ出すのは、独りよがりです。周りの人がオシャレとかカッコいいとか思えない作品は作りたくないですし、作品が評価されたことではじめて自分の存在が認められた気がします。

 

これからももっとたくさんの場面で、自分らしさのある作品を創り続けることができたらいいなと思っています。

 

 

プロフィール
bianca
BRAND DIRECTOR
HITOMIさん

神奈川県出身。山野美容専門学校卒業。新卒でbiancaに入社。ヘアコンテストではグランプリをはじめ受賞多数。現在はbiancaのBRAND DIRECTORとしてサロンのヴィジュアルブランディングを担当、外部ではヘアメイク、セミナー講師やコンテストの審査員など多忙な日々を送っている。

 

(取材・文/外山 武史)

 

 

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