感覚派美容師と理論派美容師、正反対の二人が出会ったら…? 「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応  第6回Belle omotesando藤原愛莉さん×DADA CuBiC永江浩之さん

「後輩に『どうしてだと思う?』と反対に問いかけてみるといいかも」(永江)

 

 

藤原:一度、対談前に髪を切りに行って、いろいろ聞いてみたいなって思っていたのですが、緊張して行けなくて…。永江さんはアカデミーもされていますし、きちんとベーシックから理論を教えているイメージです。

 

永江:そうですね。

 

藤原:私はモデルカットをしている子に「前髪あと2㎜くらい切ったほうがいいんじゃない?」と言ったら、「どうしてですか?」と聞かれて、きちんと答えられなかったりするんですよ。「だって、こっちのほうがかわいくない?」みたいな、そんな伝え方になってしまいます。本当は「骨格がこうなっているから2㎜切ったほうがかわいいんだよ」みたいに言えるようになりたいんですけれど。

 

永江:確かに僕は、技術のことは結構細かく教えます。DADACuBiCは技術や理論を大切にしているサロンだし、僕自身もアカデミーやスタッフ教育をさせてもらっているからっていうのもありますけれど。ベーシックを大切にしてきました。

 

 

藤原:私もセミナーで教える立場になることがあるんですけれど、手元を見られるのが嫌なんですよ。切り方がちょっと変わっているから「どうしてその切り方なんですか?」と質問されることがあるんですけど、「これはBelle流です」って答えて誤魔化したりしています。

 

永江:あはは。でも、さっき愛莉さんが言っていたように、「かわいいからやる」でいいと思いますよ。究極的に考えたら、かわいいことが一番なんだから。その伝え方として、例えば「ここをこう切ったら、モデルさんがかわいく見えない?」という具合に、切ることでどうなるのかビフォーアフターを見てもらうといいかもしれないですね。モデルカットまでいったら、理論だけじゃなくビジュアルで伝えることも重要ですから。

 

藤原:なるほど。

 

永江:あとは「どうしてだと思う?」と理由を本人に考えさせることも大事ですよね。みんな答えを簡単に求めすぎなんですよ。教育に大切なのは考える頭を作ることだと思うんですよね。

 

藤原:そう、すぐに答えを聞かれるんですよね。

 

永江:だから、質問してきた子に「どう思う?」って聞いてみるといいと思います。最初はみんな戸惑うかもしれないけれど、少しずつ質問の仕方も変わってくるはず。「自分はこっちのほうがいいと思うけれど、どう思いますか?」とか。スタイリストになるということは自分がプロとして意見を持つことだと思っているので、その子なりに自分の意見を持って欲しい。

 

藤原:とても勉強になりました。考えてもらえるように意識してみます。

 

 

>説明を加えることでヘアスタイルの価値があがることもある

 

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