「紺野ショート」から5年──紺野善仙がボブパーマで更新するunpluggedらしさ。個人技からチームへ、次のトレンドの育て方
“unpluggedらしさ”の育て方

――SNS発信において意識していることはありますか?
特別に「これをやろう」と決めていることは実はあまりありません。戦略的に作り込んでいるというよりは、昔から自分が好きだったテイストに自然と向かっている感覚です。どちらかというと“可愛い”よりも“少しかっこいい”イメージ。柔らかさの中にエッジがあるような、甘すぎない空気感が好きなんです。
写真は基本的に自然光の中で、白飛びは避けて、柔らかい光の中で撮影しています。明るくポップに見せるというより、陰影を大事にしてしっかりと質感と風合いが伝わるように。パーマの動きや、レイヤーの奥行きが自然に見えるトーンを意識しています。

スタイルに名前をつけて流行らせよう、という感覚も特にありません。「これをブームにしよう」というより、自分たちが本当にかっこいいと思えるものを淡々と出している感じですね。でもありがたいことに、「保存している写真が全部unpluggedだった」と言われることが多くて。意識していないのに結果的に差別化できているのなら、それが一番自然な形なのかなと思っています。
スタッフも似た雰囲気で撮ってくれているので、きっと背中を見てくれているのかなと。細かく指示を出しているわけではないですが、空気感は共有できている気がします。

――テイストが自然と共有されているんですね。
そうですね。ただ、もちろんスタッフそれぞれに好きな方向性があります。全員がまったく同じになる必要はないと思っています。
例えば、入口はシンプルなボブパーマでも、そこからどう個性を足していくかは本人次第。少し顔まわりにレイヤーを入れるだけでも印象は変わりますし、トップを少し短くすることで立体感も出る。今売れているスタイリストは、顔まわりのデザインにこだわりながら、自分らしさをどんどん強めています。「ああ、自分の好きな方向にちゃんと向かっているな」と感じながら、僕は少し距離を保って見守るようにしています。無理に修正するのではなく、伸ばす。そこを意識しています。

――好きなスタイルを軸にサポートしている?
いろいろな育て方を試してきましたが、やっぱり突き詰めると「好きじゃないと続かない」んです。トレンドに合わせることも大事ですが、それだけではモチベーションは長続きしません。
だからまずは、自分が本当に好きなテイストを見つけること。その状態になると、人は自然と努力できるんですよね。誰かに言われなくても研究するし、撮影もするし、発信もする。その“自走できる状態”に導くことが、僕の役目だと思っています。その成長の過程をそばで支えること。必要なタイミングでアドバイスをすること。押しつけるのではなく、伴走するイメージですね。
