マーク・ヘイズに聞きたい10のこと 〜ヴィダル・サスーンでの40年から得たものとは〜

 

(9) 「サスーンヘアとは、機能性についての革新だった」

 

―先ほど挙げたシーズンコレクションの「CITIZEN」も、何か日本に関係ありますか?

 

「CITIZEN」というテーマは、ワークウェアからヒントを得ている。制服のような「働く」ことを前提した服の美ってあるよね。そういうのが好きなんだ。こうしたアイデアは日本人の有名なファッションデザイナーやプロダクトデザイナーからも着想を得ているんだ。

 

服やモノのデザインというのは、もともと機能性から生まれたもの。サスーンのスタイルもそう。サスーンヘアとは、機能性についての革新だったんだ。

 

僕のお客さまで、扱いの難しいヘアスタイルを望む人なんて1人もいない。誰もが「扱いやすいスタイルにして」と言うだろう?

 

誰もが時間がなく、忙しい。これはもう、明白。そしてこの近代的な生活こそ、サスーンが65年という長い時間、常にフィットしてきた理由。サスーンカットは、いつでも扱いやすいスタイルを作り出すことができる。だから、これまで支持されてきたんだ

 

(10)「どうせ働くなら楽しくいよう!」

 

―最後に、美容師へのメッセージをお願いします!

 

なるべく、働いている時間は、みんなと楽しい、いい時間を過ごそう。僕の息子は、理容師をやっているんだけど、働くなら、やりたいこと・好きなことを見つけなさいと言ってきた。だって人間、30年以上、40年以上働くんだよ。どうせ働くなら、楽しくやったほうがいい。楽しくなければ、長く続けられないよ。

 

仕事はなるべく楽しんで、ハードワークを惜しまない。これが僕のメッセージだね!

 

 

 

プロフィール
マーク・ヘイズ Mark Hayez
ヴィダル・サスーン 最高責任者
VIDAL SASSOON INTERNATINAL CREATIVE DIRECTOR

サスーンでの40年のキャリアを通して得た卓越した技術力と、ヘアデザインへのあくなき情熱を併せもつ。現在、最高責任者として世界各地で教育と美容への刺激・喚起を与え続けている。自他共に誇る豊かなコミュニケーション力と、誰もを惹きつけるチャーミングなキャラクターを活かし、長年アカデミーでの教育に携わってきた。現在は、サスーンのシーズンコレクションを発表し、世界各地に広がるサスーンブランドを率いるデザイン哲学を担う。


Instagram @markhsassoon
https://www.instagram.com/markhsassoon/

 

(取材:リクエストQJ編集部、深川美保 写真:泉山美代子)

 

 

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