trip salon un. 湯浅一也さんと櫻庭太さんが伝えたいこと 「訪問美容師だけでなく、誰もが介護の知識を身につけるべきです」

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“訪問美容”という言葉をご存知でしょうか?“外出困難な方の元へ訪問し、お客さまに美容サービスを提供する”これが“訪問美容”です。今、この事業において注目を浴びているサロンがtrip salon un.です。“介護”が注目されているなか、代表の湯浅一也さんと櫻庭太さんが“訪問美容”の現在とこれからを語ってくれました。若いお二人が“訪問美容”のあり方を変えようと奮闘している姿をお届けします。

 


 

青山・原宿の美容室を訪問先へ

 

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-なぜ訪問美容をはじめようと思ったのですか?

 

湯浅一也さん(以下湯浅さん)「もともと店舗経営ではなく、移動式のサロンをやりたいと考えていました。専門学校時代に授業で訪問美容の存在を知って、“これだ”と思いました」

 

櫻庭太さん(以下櫻庭さん)「僕は高齢の祖父がいて、おじいちゃんの髪を切っていたのがきっかけですね。あとは土日に休める訪問美容にも魅力を感じていました。美容師の仕事は好きなんですが、朝早くから夜遅くまで働かないといけない。40歳、50歳になってもサロンで働けるかな、と疑問を抱いていました。でも訪問美容の場合は基本的に平日営業だけなので、ちゃんと休めるんですよ」

 

-お二人とも青山と原宿の有名サロンで活躍していました。いわゆるお洒落な美容室のスタイリストと、“介護”のイメージもある訪問美容師では180度違うイメージがあるのですが…

 

湯浅さん「やらなければいけないことはサロン時代から変わらないはずです。大きな違いは、お客さまがサービスを受ける環境。これまでの訪問美容は、市販のシャンプーやカラー剤を使いっている業者があったり、お客さまのご要望とは違った、美容師の自己満足的なヘアースタイルを造り、髪を洗う時はお風呂場で前屈みになって洗髪していたりしていました。それはお客さまに心地のよいことではないですよね。そうではなく、訪問先にサロンと同じ環境を作り、技術・サービスを提供し、お客さまを満足させたかった。そこを僕たちは変えたかったんです」

 

櫻庭さん「もうひとつ問題があると思うんですよ。それは、これまでの訪問美容師の仕事が早さ・安さ重視だという事。お客さまの多くがご高齢なんですが、ご本人の希望と関係なくカットされる事が多い。それは間違っていると思うんです」

 

湯浅さん「施設では1日70人ものお客さまをカットすることもあります。そのときも流れ作業にならないよう、気をつけています。余裕を持ってスタッフを派遣し、ひとりひとりのご希望を聞き出します。ホスピタリティの精神を大切にしています」

 

 

>訪問美容を始めたときは苦労の連続

 

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