いつもカバンの中にある「2冊の手帳」に書いてあること -LILI 三好 真二の習慣 後編-

 

原宿のHEARTSで店長などの要職を務めたのち、LILIを立ち上げた三好 真二さん。サロンワークを軸にしながら、一般紙や業界紙撮影で活躍。理論に基づく確かな技術の持ち主として、全国各地のセミナーに講師として招かれています。今回はそんな三好さんの習慣をうかがいました。インタビューは前編・後編の2回、本記事は後編です。ぜひ前編とあわせてご覧ください。

 


 

素晴らしいアイディアも些細な思いつきも、全てメモに残す

 

 

僕はいつも手帳を持ち歩いています。手帳は二種類あって、一つは日頃何か気づいたことを書くためのもの。もう一つは、二十歳くらいのときにヴィダルサスーンの技術講習を受けたときに一生懸命書いた技術メモの手帳です。

 

どうして手帳を持ち歩いているかというと、単純にすぐに忘れてしまうから。せっかく気づいたことを忘れるのは惜しいし、一度、文字にして残しておいたほうが後から確認できるし、人に説明しやすくなる。新しく勉強をしたことを現場で確認したり、教えたりするときも、手帳に書いてあったほうが便利ですよね。

 

 

僕の場合は、本当になんでも書いていますよ。車を運転しながらラジオを聴いていていいなと思ったことがあったら、一度車を止めてメモしたりします。そのほか、誰かに教えてもらった技術や健康法などもすぐに書き留めますね。あとは、美容師としてどうあるべきかみたいな内容を書くこともあるし、新しい給与体制を書いて説明できるようにまとめることもあります。

 

手帳を見て確認するのは、やっぱり朝ですね。夜はお酒飲んだりするからダメ。朝感じたことを手帳に書くこともあります。「今日も頑張ろう」とか「笑顔を大事にしよう」とか、手帳に書くだけでもその日の意識が変わると思うんですよ。

 

二十歳の頃に書いたヴィダルサスーンの技術メモを、今も読み返す理由

 

 

ヴィダルサスーンのカットを学んだときの手帳も、頻繁に読み返しています。当時はアシスタントでお金がなかったから、20万円くらい借金して講習に通っていたんですよね。当時から技術の探究心が強かったし、大金を払っているわけだから、一生懸命勉強しました。手帳にもていねいに書き残してあります。

 

今振り返ると、最近になるまで手帳に書いてある内容を全て理解できていなかったと思います。サロンワークで実践することで、「ああ、こういうことだったのか」と遅れて理解したことがたくさんあります。反対に「これは今の時代には合わないな」と思うこともある。

 

 

そのほかにも、当時学んだことが現場でしっかりできているか確認するために手帳を読み返すこともあるし、当時を振り返ってみんなに伝わる教え方を考えて整理することもあります。大体、週に3回くらいは見返してきたかな。そうすることでようやく全部頭に入れることができたと思います。

 

でも面白いのが、今読み返しても発見があるんですよね。美容師は技術を売っているわけだから、新しいことを学ぶだけではなく、自分の根幹にある学びを確認することもとても大事だと思います。だから僕は暇があれば技術を確認したり、学んだりしているし、その積み重ねが自信につながっているんです。

 

>始めてからすぐに結果や楽しさを求めないことが、習慣化するためのコツ

 

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