サロン経営の秘訣は気合と根性ではなく“仕込みと仕組み”だ! 【後編】

独立してから挑戦するのではなく、挑戦してから独立しよう

 

 

編集部:最後に独立したい人にアドバイスをお願いします。

 

松下:独立しようか迷っている人は、独立をやめたほうがいいですよ。じゃあなんで僕が独立したかといったら、DearsのFCオーナーだったらいけると思ったからなんです。もし、一人でやりたいだけなら、最近はシェアサロンなどが流行っているからそっちのほうがいいんじゃないですかね。

 

編集部:松下さんの人柄を感じるアドバイスですね。北原さんからもぜひアドバイスをお願いします。

 

北原:「独立してから挑戦するのはやめたほうがいい」ということですね。どういうことかというと、独立してからブログを書いたり、リスティング広告を勉強したり、チラシを配ったり…という人が多すぎます。なぜサロンに勤めている間にやらないんだって思うんですよね。独立してからじゃ遅いんですよ。サロンに勤めていたら毎月、収入があるじゃないですか。そのお金で集客に挑戦したらいいんです。

 

在職中に挑戦して、ある程度見込みが立ってから独立したら、成功する確率が上がります。なのに、みんな独立してから限られた運転資金をつかって集客したりするわけです。

 

 

集客につながるブログやホームページを作っても、しっかり機能するまでに1年から3年くらいかかるものなんですよ。だから、勤めている間に訓練したほうが絶対にいい。といっても、ただブログを書いているだけでもダメなんです。たとえば、松下さんのブログは、話題性もあるし、個人のブランディングになっていると思いますが、集客にはつながっていないと思うんですよね。

 

松下:そうですね。ブログを見て来店するかたは少ないので、実際にこられると驚くくらいです(笑)。

 

北原:そういうものなんです。お客さまがどんなものを求めていて、要望に応えられるものがサロンにあると伝わる内容でないと人は集まりません。プライベートな記事で人を集められるのは、アイドルだけですよ。とにかく、独立する前に挑戦して失敗して、成功できる裏付けをつくってほしいと思います。

 

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プロフィール
Dearsオーナー
北原 孝彦(きたはら たかひこ)

『思い描いた未来を具現化する』をモットーに美容サロン「Dears(ディアーズ)」を地元長野にて2015年に開業、翌年には2店舗目を展開。立ち上げる美容室は「店長を作らない個が責任者」「フレックス制」「仕事が終わったスタッフから帰宅」「週休3日制」など独自の考えを元にリピート率90%以上、離職0、入社希望のスタッフが順番待ちになる状態を作る。現在ディアーズは70店舗(2018年12月時点)まで拡大。

https://dears-salon.com

 

プロフィール
松下 真実(まつした しんじ)

1986生まれ、大阪府出身、高津理容美容専門学校卒業後上京。表参道の個人店に就職。その後クビになり、全国展開の大手美容室、業務委託、面貸しとさまざまな形態の美容室を経験し、2015年フィジーでの語学留学を経て渡豪。シドニー、パース、メルボルンの美容室で経験を積む。

http://baaaaaaana.com/

 

 

(取材・文/外山武史  撮影/菊池 麻美)

 

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