僕のクリエイティブの原点は、アーティスティックなLIMの先輩陣

LIMでは都内の店舗を最終的に4店舗ディレクションさせていただいたのですが、ディレクター業務が増えていくと打ち合わせも増え、サロンワークが削られていきます。必然的に少ない枠でお客さまを厳選していくわけですけど、次第に「このままいくとデザインができなくなるのでは」という危機感を抱くようになっていきました。

そもそも僕が美容師を続けている理由は、「デザイン」が好きだからなんです。その原点はLIMのアーティスティックな先輩たちにあります。お客さまにスタイル提案する際にデザインのヒントになっているのはイタリアの『VOGUE』誌。世界の最新モードを意識しながらデザインするのが普通のことで、いつも新鮮でかっこいいものを作ることに焦点を当てていました。その影響を大きく受けて、僕自身も洋書を買いだめて、かなりアーカイブができちゃったんですけど、僕の原点はそこなんです。

本格的にヘアメイクの勉強をして感性を磨きたいと思い、2013年には社長に相談して資生堂主宰の「SABFA」に入学しました。土日はサロンに出勤して平日は学校という生活を1年続けて、そのときはヘアメイクへ進む道も少しは考えました。結果としては、再び現場に復帰してサロンワークとディレクション業を続行。１年間どっぷりと創作活動に費やしてきた経験は、デザインとの向き合い方にも大きな影響を受けました。

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