嫌々&赤字覚悟で学んだパーマ技術が、今は自分の代名詞に。高難易度のブリーチパーマで「なりたい」を叶える hollo 太田祐哉さん
ずっと避けてきたパーマと、嫌々ながらも向き合った時間

心底驚いた理由は、パーマは僕がそれまでなるべく避けていたメニューだったからです。お客さまがパーマスタイルの写真を持ってきてくれても、「これはコテで作っていますね」と答えていたし、「このスタイルをパーマで作るなら、コテ巻き風のパーマが得意な美容師さんのところに行ったほうがいいですよ」と提案して、その場でお客さまと一緒にインスタで探したりもしていました。それくらいやりたくなかったんですよ(笑)。
そんな中でパーマ枠に指名されたので戸惑いましたし、最初はうまいこと逃げようと思っていたんです。その間にプロジェクトがうやむやになってくれたら…と期待したのですが、その思惑がしっかりバレまして(苦笑)。「全然やってないよね?」と叱られ、仕方なくパーマを学び始めました。なので、最初は“仕方ないからやり始めた”っていうのが本音です。

社内にパーマをやる人がいなかったので、技術はほとんど独学です。YouTubeを見たり、基礎の本を買ってみたり、実際に他のサロンにパーマをかけに行ったこともありました。少しずつ学び、少しずつ楽しさを知っていきましたね。その過程で、パーマのスタイル自体もどんどん好きになりました。
今、大きく打ち出しているブリーチパーマも、独自に学んだ技術です。僕がもともとショート×ハイトーンで集客していたこともあり、既存のお客さまはブリーチしている方が多かったんですよね。ブリーチ履歴のある方から「パーマをかけたい」と言われても、その度に断っていました。でも、あるお客さまから「どうしてもやりたい」と頼まれて。
「じゃあ、勉強するので少し待ってください」とお願いして、自己流で学んでから次の来店の際にかけてみたんです。お客さまは喜んでくれましたが、自分としては満足いく出来にはならず…。これはしっかり勉強しないと、と思ったのがきっかけでした。

当時、ブリーチパーマをやっている人はほとんどおらず、SNSでスタイルを打ち出している人を見つけて、DMで連絡をとるところからスタート。福岡の方だったのですが、直談判して店に呼んで、講習会を開いてもらいました。自己判断で開催したものなので、講習費は自費(笑)。その頃にはすっかりパーマにのめり込んでいて、店にないパーマ剤を使いたいときは自分で買ったりもしていたので、最初の頃は大赤字でしたね。
ブリーチパーマ自体は、売りにしようと考えていたわけではなく、技術への好奇心から学んだところが大きかったです。なので、最初はSNSで推すかどうかも迷っていたんですよね。せっかく学んだので一応発信してみたところ、やっている人が少ないこともあり、問い合わせが来るように。自分が磨いてきたカラー技術との親和性もありましたし、需要があるならこっちで行こうかなと、少しずつ方向性を定めていきました。
独立して見えてきた景色と、変わらない思い

独立を考えるようになったのも、実はパーマがきっかけです。パーマの知識がついて、やりたいことが明確になったタイミングで、もう少し自由に動ける環境に移りたいなという思いが生まれたんですよね。というのも、前社は大きな会社だったので、新しい薬剤を入れたり、外部の新たな仕事をもらうにはそれなりの手続きや準備が必要で。もう少しスピーディーに動くために、自分でお店を作ることにしました。
本格的に動き出したのが2023年の4月なのですが、同年の6月に前社を退社して、9月にはholloをオープンしています。すごいスピード感で、我ながらびっくりしましたね(笑)。物件が見つかったタイミングなどもありますし、とんとん拍子に進められたのは運が良かったと思います。

ちなみに、前社の師匠である衣川さんのサロンと隣になったのは本当に偶然です(笑)。物件を契約した後に、衣川さんが立地を匂わせるようなストーリーズを上げていたのですが、その景色に非常に見覚えがありまして…。蓋を開けたら隣のお店で、衣川さんも「え!?」と驚いていました。
今、holloは原宿と渋谷の2店舗でやっています。もともと店舗を増やす予定はなかったのですが、ありがたいことにスタッフが増え、席が足りなくなり渋谷店を出店しました。
僕は今もプレイヤーとしてガッツリ入客していますし、サロンワークから離れるつもりはありませんが、経営者という立場になり、仕事に対する考え方はかなり変わったと思います。当然ながら責任がある立場ですし、プレイヤーよりも経営目線で物事を判断するようになりましたね。

ただ、僕自身が「縛られたくない」という思いで独立したので、プレイヤーとオーナーが対等な関係でいられるサロンにしたいとは思っています。holloの経営理念は『フェアであること』。お店とスタッフ、両方の立場を尊重してやっていきたいですね。
今後の大きな目標は、お店全体でパーマの技術を磨いていって、パーマといえばholloと認識してもらえるサロンになることです。お客さまはもちろん、業界の方たちにも知ってもらえるように、積極的に発信していこうと思います。

- プロフィール
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hollo 代表
太田祐哉(おおたゆうや)
秋田県出身。国際理容美容専門学校通信科卒。高校卒業後に上京し、郊外のサロンに入社。その後、都内トレンドサロンを経て2023年、原宿にholloをオープン。トレンドを押さえたパーマスタイルや、高難易度のブリーチ毛へのパーマなど高い技術で支持を集めている。
Instagram:@y27.ota
(文/岩木日向子 撮影/菊池麻美)
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