個の時代にあえて言う! チームでサロン経営する理由。次世代経営者・Lily柳本剛さんの経営哲学とは?

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オーナーのカット料金は破格の27,000円。スタッフの1人は20代にして、ヘアケアのプロフェッショナルとして本を出版。大人気のユーチューバースタイリストも在籍する。そんな東京・表参道のサロン『Lily』は、お客さまからも美容師からも今もっとも気になるサロンのひとつに違いありません。

 

強気でいて、常識にとらわれないサロン経営の成功は、昨年度の純利益が前年比1,000%という、桁外れな数字からも明らかです。いったいオーナーの柳本剛(やなぎもとつよし)さんは、どのような哲学のもと『Lily』をつくり、スタッフを引っ張っているのか。柳本さんの美容にかける思いから、成功の理由を紐解きます。

 


 

元フリーランス美容師がつくろうと思ったサロンとは?

 

-とにかく好調ですよね。その理由をどのように考えていますか。

 

おかげさまでとは思いますが、僕は今のサロンの状況を好調だとか、軌道に乗っているとは考えていないです。むしろ軌道には、乗せたくないんですよ。

 

昨年度の純利益が前年比1,000%に到達したことついては創業時の借金を返済し終えて、サロンに体力がついたことが数字に表れたまでです。ある程度お客さまを持っていたメンバーとともにサロンをスタートさせているので、オープンから3年間の成長は特別なことではないと考えてもいます。

 

-軌道に乗せたくないないというのはどういうことでしょう。

 

流行ったものはどうしてもいつか廃れてしまうからです。たとえばヘアスタイル。僕らは「クセ毛、縮毛矯正、ヘアケアの専門特化集団」というコンセプトのもと、流行とは関係なく普遍的な美しさを追求してヘアスタイルを提案しています。

 

サロン自体も同じように、流行るよりも、安定して、永続的に右肩上がりに成長できるほうがいいと考えていて。そういう意味で、軌道には乗りたくないということです。流行るよりも、長く愛され続けることが一番よいと思うんです。

 

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-お店を立ち上げるときはどのような思いだったのでしょうか。

 

『Lily』を立ち上げる前、僕はフリーランスで美容師をしていました。だいたい月間400万円〜500万円は売り上げられていたのもあって、お店を出すつもりはなかったんです。でも一緒にやりたいと言ってくれる人が現れたのをきっかけに、「それならやってみようかな」と。

 

-フリーランスと、サロンに在籍する集団を束ねるのでは、かなり勝手が違ったのではないでしょうか。

 

そうですね。ただサロン運営の面で言えば、先ほども言ったようにある程度キャリアのある自立したスタッフが集まっていたので、そこまでの難しさはありませんでした。

 

僕自身のことで言えば、今のようにフリーランスが流行る前にフリーランスを経験して、個人でやる限界というのも見えていたんです。どんなにお客さまがついて、売上げられていても、1人では叶えられないことがやっぱりあるんだな、と。強い個性が集まり、その個性がサロンという集団になれば、もっと違うことができるんじゃないか。むしろそっちのほうが夢があるんじゃないか。そういうふうに思うようになりました。

 

 

>『Lily』が追う、美容師1人では叶えられない夢

 

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