「絶対にやってやる!」と突き進む、GARDEN Tokyo津田恵さんのど根性美容人生

お客さまが支えてくれるから外での仕事もがんばれる

 

 

今は撮影やセミナーなど、外の仕事を積極的に入れていますが、こうした仕事は、勢いがあるときにしかできません。34歳になり、体力的なこともありますし、ずっと旬でいられるかどうかもわからないので、今はできるだけがんばりたいと思っています。

 

でも、そうした外の仕事を支えてくれているのは、やはり、サロンにきてくださるお客さまです。仕事がつらいなと感じたこともありますが、そうしたタイミングで「津田さんいないの?」とお客さまが訪ねてくだって、支えられてきました。撮影から戻ってくるのを待ってくださるお客さまがいることが、心の支えになっています。そして撮影で新しいスタイルを生むことも、結果、お客さまのためだと思うのです。

 

美容の仕事はすべて「人」相手の仕事です。常に「人」に支えられている仕事だと思います。サロンのお客さま、撮影現場の編集さん、クライアントさんなどもみな同じように大切で、私は、みなさんに求められるものをつくっているだけです。私にとって美容の仕事は、自己主張をするだけの場ではないと思っているところがあり、自己主張を前面に出せる方は、自分にはできないので本当にすごいなと思います。私は相手のオーダーに、ちょっとした自分らしさを入れ込みながら応えていくのが、私らしいやり方で、その方が結果も出てお客さまが長く通ってくださいます。

 

 

本当にやりたいことを見失わず仕事をしていきたい

 

組織の中では出世や成果を上げることも必要なことだと思います。キャリアと共に責任のある立場になることもあります。私も、気づけば副店長という役職を頂きました。

 

お店をよくしていくこと、働きやすい空気、スタッフへの配慮、お客さまにとっての心地よい空間づくりなど、副店長として求められた役割は、私の中では役職があるから取り組んできたわけではありませんでした。

 

「気づく力」は美容師としては、当たり前にもっていなければならないこと。でも、役職がつくことで「副店長だからやっているんでしょ」という目で見られている気がして、一線を引かれているような感覚に違和感を覚えてしまいました。もっと自分に合った、幸せを感じられる働き方をしたい。違和感をもって働くと、いつも当たり前に取り組んでいた仕事まで楽しくなくなってしまいそうと思って、結局は副店長の役職を外してもらったんです。

 

そして、もっとクリエイティブな仕事に積極的に取り組んでいきたいという思いを上司に伝え、クリエイティブディレクターという立場で、会社のブランディングや、クリエーションの部分を動かすチームに配属してもらいました。今は本当にやりたいことに集中できて、イキイキ、ワクワクしながら働いています。

 

(応援メッセージ)

 

 

私はいつも、お客さまから「この人に切ってもらったらハッピーになれる!」、「この人のようになりたい!」と思ってもらえるような美容師になることを目標にがんばっています。無理をしていない自然体で素敵な人、と思ってもらえるように内側も外側も磨き、同性に憧れてもらえる人に近づいていきたいですね。

 

そのためには、個性に蓋をしたり、誰かのまねをしたりして、無理をする必要はありません。自分らしく生きて、自分らしく仕事をしていくことが大切なのだと思っています。

 

 

プロフィール
GARDEN Tokyo クリエイティブディレクター
津田恵(つだめぐみ)

兵庫県出身。大阪ベルェベル美容専門学校美容科通信課程卒業。関西で2店舗を経験後、24歳でGARDEN Tokyo(東京・銀座)に転職。トレンドを取り入れつつ、誰にでもフィットするスタイルを得意とし、幅広い世代のお客さまから支持を得ている。数多くのファッション誌やヘア撮影、ヘアショーなど、外部活動にも力を入れている。

 

(文/揚石圭子  撮影/泉山美代子)

 

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