「美容師として」より、「人として」の魅力を磨いて!〜ハワイ在住9年、夢を追い続ける泉真紀さん〜

ハワイの人たちのあたたかさが一人でなんでもできると思っていた気持ちを溶かした

 

 

ハワイの人たちはみんな自己主張が強いけれど、本当にやさしくて、何かあると、生まれてからずっと知っている親戚みたいに親身になってくれます。ハワイに来てからは、悲しかったり悔しかったりして泣くことより、感動して泣くことのほうが多いですね。

 

東京にいたときは、自分は結構イケてる、と思っていたけれど、ハワイに来て、全然イケていないことに気づきました。これまで私が感じていた“イケてる”は表面的なこと。本当のかっこよさは、もっと深く力強いものだということを知りました。

 

今までいろいろあったけれど、「自分は人に助けてもらいながら、ここまで生きてこられたのだ」と実感しています。ハワイの人たちのあたたかく、力強い生命力に触れて、奢る気持ちもなくなりました。

 

 

今でもニューヨークで働く夢は捨てていません。息子も13歳になって子育てもひと段落して、また夢に向かって挑戦していきたいなと思っています。今後のことは明確には決めていませんが、楽しく、適当に(笑)、生きていけたらいいかなと思っています。

 

人間的な魅力がお客さまにも伝わる

 

 

日本でセミナーをやらせていただくと、どの会場でも、参加者の方々が、硬い表情をしているなと感じることがあります。若い方だけではなく、経営者や幹部クラスの方々も同じです。いろいろなことを真剣に考えすぎて凝り固まってしまった気持ちが、表情に出てしまっているのかなと思うのです。でも、人の印象は2秒で決まると言います。お客さまも、深刻な顔をしている人よりも晴れやかな表情の人に髪を切ってもらいたいと思うのではないでしょうか。

 

まじめなのは長所ですが、それだけでは魅力をあまり感じません。魅力的な人は、自分で自分を楽しんでいる人だと思います。日本人はみんな謙虚で「おきれいですね」というと「いえいえ」と謙遜するけれど、ハワイの人は笑顔で「サンキュー」と言います。みんな、「自分最高!」と思っているんですね。そうして自信をもって楽しく生きている人はとても魅力的で、会ったときにそれがパッと相手に伝わるものです。でも自分のことってなかなか見えにくいものですよね。まずは一度鏡で他人のことをみるように自分を見てみてください。表情は明るいか? 装いは華やかか? もちろん最終的には内面が大切ですが、そんなところから見直してみるのもいいかもしれません。

 

 

お客さまにリピートしていただくためには、技術力とともに、人間的な魅力が必要だと思います。いかに自分のキャラクターを知ってもらい、もっている技術を全力で提供するか。次回の提案をすること、前回よりも素敵にすること、という基本的なことは必須で、丁寧にやり続けることも大切だと思います。

 

(応援メッセージ)

 

人は誰で特別で、必ずいいところがあります。だから、若い人には、もっと自分に自信をもってほしいですね。「美容師として」というより、「人として」というところが大切だと思います。

 

自分のいい部分にフォーカスして楽しんでいれば、不安になることは何もないと思います。もし将来を不安に思ってしまうなら、外に出て歩いたり、気持ちのいい人と会ったり、とにかくなんでもいいから行動してみると、いいマインドが出てきます。悩みがあるときは、書き出してみるのも、気持ちが整理できていいかもしれません。

 

どんなに落ち込んでいるときも、行動してみると、明るい気持ちに変換できるものです。私は悩むのは30分以内と決めていて、30分経ったら気持ちを切り替え、とにかく動くようにしています。そして落ち込むときは中途半端ではなく、地底まで沈み込むくらいに、深く落ち込むんです。地底まで行ったら、手近な低い山から登りはじめて、少しずつ高い山に挑戦していく。そうすると、気づけば立ち直っていると思います。

 

 

 

プロフィール
泉真紀さん(いずみまき)

福岡県出身。高校在学中から通信で美容を学び、高校卒業と同時に御茶ノ水の美容室に就職。その後、原宿の美容室に転職し月750万を売り上げる。33歳で出産、産後の時短営業時も1カ月に400万円を売り上げるトップスタイリストとして活躍。37歳で4歳の息子とともにハワイに移住し、今年で移住9年目に入る。日本ではセミナー講師としても活躍している。

 

 

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