これが自分印のつくり方!若手美容師の“サクドリ”作法 ―ヘア・メイク・モデル・クリエイティブのこだわりー

「かわいい」の先にある違和感が自分印。直感を形にする遊佐さんのサクドリ作法

 

 

プロフィール

遊佐菜々美(ゆさななみ)

nenen(ネネン) アシスタント

東京都出身。日本美容専門学校卒業後nenenに入社。美容師3年目。アシスタントでありながら、クリエイティブに強いスタッフの多いnenenのサロン内コンテストで優勝するなどその才能を開花させている。

Instagram:@nenen_yusa

 

遊佐さんのイチマイ”

 

Q1:この作品のテーマとタイトルは?

テーマは、Netflixの『ブリジャートン家』の世界に出てきそうな女の子たちのヘアメイクカタログ。

タイトルは「Bridgerton Edit」です。

 

Q2:何のためのサクドリ?

nenenでフォトコンがあり、そのために撮影しました。

 

Q3:何からインスピレーションを得ましたか?

今回の作品は、Netflixで『ブリジャートン家』を観ていたことがきっかけの一つになりました。ただ、最初から「ブリジャートン家をテーマにしよう」と考えていたわけではなく、制作の途中で自分の中にあったイメージとつながって、作品の方向性が見えていきました。

 

Q4:そこから、どのように今回の作品を組み立てていきましたか?

基本的に、何か一つのものから明確なテーマを決めて制作することはあまりありません。そのときの自分の気分や感覚の変化に敏感なので、その瞬間に「かわいい」「やってみたい」と感じたものを拾いながら形にしていくほうが、自分には合っていると感じています。

今回も、最初に浮かんだのは「カタログのように、顔が切り抜かれて並んでいたらかわいいな」というイメージでした。そこから「どんなカタログにしよう?」と考えていく中で、最近観ていた『ブリジャートン家』の世界観が重なり、そこから作品の軸が決まっていきました。

スタイルについても、やりたいメイクから発想を広げることもあれば、使いたい小物や衣装から始まることもあります。最初から細かくルールを決めるのではなく、そのときの直感を大切にしながら、少しずつイメージを具体化していくことが多いです。

 

Q5:作品の解説をお願いします。

『ブリジャートン家』の作中に出てきそうな女の子たちのヘアメイクカタログをイメージして制作しました。

作品の世界観をそのまま再現するのではなく、ヘアメイクやモデルの雰囲気に、自分がかわいいと思う要素を加えています。そこにカタログのようなコラージュ表現を組み合わせることで、少しシュールで、どこか違和感のある作品に仕上げました。

 

今回のイチマイOTHER モデルさんを個別で撮影したもの

 

Q6:ここが自分印だというこだわりポイントは?

こだわったのは、メイクとアウトプットの手段です。メイクは、モデルの魅力を引き出した上で、そこに雰囲気を添えるのが好きです。今回も、メイクそのものを主張させすぎず、モデルの魅力とのバランスを意識して制作しました。

アウトプットについては、ただ雰囲気に振り切るのではなく、カタログのようなコラージュ表現を用いることで、シュールさや違和感を加えています。そうした、程よいチグハグ感が自分らしさなのかなと思います。

 

Q7:今回の作品を振り返って、「ここもう少しこうしたらよかった」「次回はこうしたい」など、今後につながる気づきや課題は?

ライティングは、もう少しこだわって撮影したかったと思います。今回は作品全体のイメージやアウトプットに意識が向いていた部分もあるので、次回は照明の当て方まで含めて、より細かく作り込んでいきたいです。

 

Q8:作品撮りを始めたきっかけは?

高校時代の友達がきっかけです。高校の同級生はほとんどが大学に進学し、専門学校に進む子があまりいませんでした。その中で、服飾に進んだ子と美大に進んだ子と私の3人で仲良くなり、作品撮りに誘ってもらったのが始まりです。あの2人がいなかったら、今の私は確実にないと思います。本当に感謝しています。

 

Q9:いつもどんなふうにサクドリしてる?

基本的には、店内にバック紙を立てて撮影しています。ロケやスタジオを借りて撮影することもありますが、頻度としてはごくたまにです。一眼レフカメラを使った本格的な撮影は、おおよそ2カ月に1回程度だと思います。メイク、衣装、撮影、レタッチまで、すべて一人で担当しています。

 

 “遊佐さんのモウイチマイ”

 

Q10:“モウイチマイ”の解説をお願いします!

こちらは、湿気を感じる写真を撮りたくて制作しました。湿度によって輪郭がぼやけるような、陽炎や霞がかった空気感を意識しています。モデルのクールな雰囲気や黒髪が持つ強い印象に対して、あえて輪郭を曖昧にしたり、ピンクを使ったレタッチで違和感を加えたりすることで、自分らしい表現になりました。

 

Q11:作品撮りのすゝめ

個人的に、作品撮りを続けて一番財産になったと感じているのは、自分の「好き」の解像度が少しずつ上がってきたことです。

情報があふれている今、自分印を確立するには、「好き」の密度を高めていくことが重要だと感じています。

私自身、「かわいい」のストライクゾーンはかなり広いので、これまでいろいろな方向に行き来してきました。でも、一度作品として形にしてみると、「ここは違うかもしれない」と感じる部分が出てきます。

そうしたこだわりや違和感を拾い集めて、トライアンドエラーを繰り返していくうちに、少しずつ自分らしさが見えてきたように感じています。

最近では「好きな毛」を見つけることもできて、さらに作品撮りが楽しくなっているところです。

 

>「リアルに提案できるナチュラルモード」顔周りのデザインで、その人らしさを引き出すMINXginza 宇都愛梨さんのサクドリ作法

 

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