【日本人美容師は世界で通用するのか】海を越えて伝えた、日本発ヘアトレンド。カナダ10万人の前で、COAが「日本の技術」証明
「どんなモデルが来るか分からない」状態で始まったヘアショー
――今回のステージでは、COAとして何を見せたいと考えていましたか?
星那:僕自身、海外でヘアショーをするのが初めてだったので、正直、どんな雰囲気なのか、どんな会場なのかも分からない状態でした。現地に行って一番感じた日本との違いは、やっぱり「多様性」です。
日本のヘアショーって、モデルさんの容姿や雰囲気も含めてスタイルを作り込んでいくことが多いと思うんです。でもカナダは、そもそも人種も髪質も髪色も、本当に幅が広い。しかも、モデルさんは現地の方が用意してくださったので、僕らは「どんなモデルが来るのか」が事前には分からなかったんです。

――本番前になって初めて分かったということ?
ゆうだい:そうです。本番直前にモデルさんが来て、そこで初めてカウンセリングして、そこからスタイルを作る。かなりぶっつけ本番でした。だからこそ、どんな人種、どんな髪質、どんな髪色、どんな長さの方が来ても、その人に合わせて似合わせる技術が必要だった。
日本の美容師として、繊細な技術やデザイン力を見せたいという気持ちはもちろんありましたけど、それ以上に、「どんな人でも似合わせられる」という対応力そのものを見せたいと思っていました。
青木:最初は僕も、打ち合わせの段階で、ショーで起用するモデルについて「COAのブランドイメージに合うモデルでお願いします」ってオーダーを出していたんですよ。でも、「カナダは多様性の国だから、そういうオーダーはしないほうがいい」と言われて、その時は困惑しました。
でも実際に行ってみて、その意味がすごく分かりました。トロントって、約半数が外国生まれとも言われるくらい、世界中から人が集まっている場所なんですよね。本当に「みんな違って、みんないい」という感覚がある。だからモデルさんも、髪質含め全て本当にバラバラでした。
星那:COAでは海外のお客さまも少しずつ増えていたので、そこでいろんな髪質を経験しておいてよかったなと思いました。でも、現地のカナダでは本当に「全部来た」という感じ(笑)。

――日本ではなかなか経験できない髪質も?
星那:そうですね。だから、技術力だけじゃなくて、対応力、デザイン力が求められるショーでした。日本みたいにモデルをしっかり仕込んで、「このスタイルを見せます」というショーではなく、その場で相手を見て、考えて、作る。そこが今回の面白さでもありました。

野外フェスのステージは、まさかの「大盛り上がり」
――実際にステージが始まってみて、どうでしたか?
青木:めちゃくちゃ楽しかったです。国内でもヘアショーはたくさんやっていますけど、今回のカナダでは一般のお客さまが中心。しかも野外フェスなので、盛り上がり方が全然違うんです。
美容師からすると、モデルさんの髪が変わっていくのはある意味見慣れている。でも一般の方からすると、目の前で髪が切られて、どんどん変わっていくのが新鮮なんですよね。スタイルが完成するたびに「うおー!」って歓声が上がる。
ゆうだい:それがすごく気持ちよかったですね。観客のリアクションが本当に良かった。
佐藤:僕はステージ上で英語を使って、マイクで会場を盛り上げる役割もやらせてもらいました。音楽に合わせて掛け声を入れたり。
青木:ルイは本当に盛り上げが上手いんですよ。野外フェスだから、そこがすごく重要でした。
佐藤:日本のヘアショーとは違って、観客との距離が近いんですよね。だから、ステージを「見る」だけじゃなくて、一緒に楽しんでもらう感覚を大事にしました。

――モデルさん自身も楽しんでいたそうですね。
青木:そうなんですよ。ダンスしてって指示出してないのに、カットしてスタイリングが終わったら、モデルさんが急に踊り出したり(笑)。
星那:しかも僕らより前に出て(笑)。
ゆうだい:モデルさん自身も積極的に会場を盛り上げようというサービス精神がすごかった。そのダンスもめちゃくちゃ上手かったです。
星那:ただ、せっかくスタイリングしたのに踊ったことでちょっと崩れたので、あとで直しました(笑)。
青木:そういうアドリブも含めて、すごく楽しかったです。
