フリーランス全盛の今だからこそ、改めて考えたい「美容師の働き方」

2019.07.29

 

昨今、従来の正社員のほか、フリーランスや業務委託、面貸しなどさまざまな働き方が浸透しています。本当に将来を見据えた上で自分に合った働き方を選択するのが大切です。そこで、洋服の販売やメーカーのコンサルティングなど美容室に留まらない事業を展開するほか、出産手当や育休制度など、美容業界では遅れがちな福利厚生を整えているサロンgricoのオーナー、エザキヨシタカさんにさまざまな働き方のメリットなどを伺いました。

 


 

10年前とは「中身」が変わったフリーランスという働き方

 

イマドキの働き方でいうと、フリーランスが増えてきているというのは僕も肌感覚としてあります。実は僕も、フリーランスの経験があります。その上で最近感じるのは、僕がフリーランスだった時代と今では、働き方は同じでも中身がまったく変わってきているんじゃないかなということです。

 

例えば、10年前のフリーランスといえば、独立を目指している美容師さんが資金を貯めるために短期間で稼ぐとか、転職をする際、次の美容室に移るための繋ぎとしての、「一時的な居場所」という感じでした。一方、今はどうかというと、自分の時間がほしいとか楽しくやりたいなど、時代の流れに合わせて自由を求めているんじゃないかと思うことがあります。

 

 

ですから、ある程度将来を見据えてフリーランスという選択をしないと、途中で立ち行かなくなる可能性もあるということを考えた上で慎重に選択してほしいですね。若いうちはフリーランスでもある程度稼いで生活できるかもしれませんが、年齢を重ねるごとに難しくなっていくこともあります。というのも、若いうちは、自分と年齢の近い学生のお客さんが朝から夕方まできてくれますが、そのお客さんが社会人になってしまうと、そうはいかなくなるケースが増えます。

 

例えば会社員のお客さんの場合は、一般的に平日は夜7時からしかこれない方が多いです。そのため、閉店時間まで何時間もありませんから、多くても1日2枠、カット・カラーの場合は1日1枠しか取れないことになります。週末でも、梅雨の時期に縮毛矯正、カット・カラー、カット・カラーと予約が入ったら3人しか取れません。

 

そのため、フリーラスンスの方はどれだけ売り上げのある美容師さんでも最高で100万円くらいを売り上げてから苦労するようです。それより稼ぎたい場合は工夫する必要があるかと思います。実際、僕がフリーランスで月300万円以上売り上げていたときには、アシスタントを雇っていましたし、練習してもらう場所も借りるなどしていました。

 

一人でできることには限界がある、でも「正社員」には仲間がいる

 

 

正社員の魅力は、なんといっても仲間がいて、自分一人では足りないところを補えるということ。例えば、オーナーが0から1を作るのが得意なアイデアマンだとしたら、その店のNO.2には1から9に増やす職人気質の人がいたら最強ですよね。逆もまた然りで、一人でどっちかをやるより当然稼げますから、生涯年収が変わってくるわけです。

 

それに、お客さんが何に喜んでくれるのかという原点に立ち返ると、「毎回カットが上手くなっているから」「毎回新しいスタイルにしてくれるから」だけではないと思うんです。では、何が違うのかと言ったら「前回よりシャンプーが気持ちよくなっている」「前回より喋るのがうまくなっている」というスタッフの対応やサロン全体の環境がよくなっているからということに尽きると思うんです。これは、店のみんなで作っているものですよね。美容室って、みんなでやっているものだから。

 

 

加えて、例えば女性美容師が母親になったときには、子どもの病気で休まなければいけないときに、助け合うこともできます。

 

また、メディアの仕事やメーカーのコンサルティング、商品開発など、会社として取ってきた仕事にリソースが割けて、なおかつそれをスタッフに割り振ることができれば、スタッフのキャリアも潤うことになります。逆に、そういうビジョンをもたずに自分のお金のことだけを考えているオーナーからはすぐ人は離れていくし、スタッフの人生に寄り添っているサロンは長く続くんじゃないでしょうか。

 

>美容師+αの道を模索するなら、フリーランスでの働き方も◎

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