崩れた美容業界の根本を建て直したい。高木裕介×エザキヨシタカの「JAPAN7」が経営力で革命を起こす!

 

「U-REALM」の高木裕介さんと、「grico」のエザキヨシタカさんが立ち上げたオンラインサロン「JAPAN7」。2018年8月に立ち上げたばかりですが、すでに第3期の会員を募集するほど反響を呼んでいます。

 

「JAPAN7」の特徴は、美容室の経営に特化していること。人には聞けないオーナーならではの悩みを、二人に相談することもできます。

 

高木さんとエザキさんはなぜ、「美容室経営」に焦点を絞ったオンラインサロンを運営しようと思ったのでしょうか? そこには、二人が思う美容業界への問題意識がありました。今回は二人が考える問題点や目指す未来について語ってもらいました。

 


 

美容業界を整えるのが「JAPAN7」の使命。プロジェクト立ち上げの経緯とは?

 

 

高木:3年ほど前に一度対談をして、そのときから「いつか一緒に何かやれたらいいね」とは話していたんです。具体的にプロジェクトを考えるようになったのは1年ほど前。二人でインスタライブをしていたとき、オンラインサロンという案が出ました。

 

エザキ:二人でインスタライブをしたのは、高木さん単独のインスタライブで美容業界に毒を吐いているのを見たことがきっかけ。そこで高木さんが言っていたことに共感する部分が多く、一緒にやることになったんです。高木さんは「東京ブレンド」、僕は「Multiverse(マルチバース)」という美容師のためのコミュニティをそれぞれ運営していて、お互いに業界に対する課題意識がありました。

 

例えば最近はフリーランスの美容師が増えていますが、彼らの中には2〜3年成功しているだけで、長期的に見たら継続性に欠ける人も多い。

 

今はフォロワーの多いフリーランス美容師たちのSNSでの発言力が大きくなっています。その影響力のある人たちが、フリーランスのいいところだけを発信していたら、これからどんどん伸びていくはずの若い美容師も感化され、フリーランスになり失敗してしまうかもしれません。フリーランスになれば売上が上がると思っている人もいますが、美容業界ってそんなに単純なものではないんです。

 

 

高木:フリーランスもいいと思いますが、自分が働いたぶんの給料しかもらえないので、歳を重ねるにつれて弊害が出てきます。美容師のパフォーマンスは30歳ごろを境にどうしても落ちていくもの。そのとき、美容師としての働きと給料を反比例させていくためには一人では難しくなるので、組織に属している必要があるんです。若いときも、病気や怪我をする可能性もあるし、怪我をした際は保険に入っているかどうかも重要になってきます。

 

ただ、日本全国を見ると美容室の8割近くがちゃんと経営できていない。保険がなかったり、休む体制が整っていなかったり。環境が整っていなければ、フリーランスに流れる人がいるのも当然です。

 

今の美容業界の状態は最適ではないからそこを改革して、彼らを引き留められるようにしたかった。だから、業界全体を整えるのが「JAPAN7」の使命です。

 

 

エザキ:あとは、スタッフを大勢引き連れて独立してしまうなど、人を大切にできない美容師が多いと感じているんです。誰かが独立してそれに続くような今の流れが続けば、こうした例は今後もっと増えてくると思うので、きちんと人を大切にして、同じ美容室で長く働き続けられる業界にしたい。そのためには、業界の根っこから変えていくことが必要だと思うんです。

 

高木:僕も今は業界の根底からおかしくなっていると思う。美容業界は教育産業です。上の人が下の世代を教育することで売上が大きくなって、給与体制や、労働環境といったいろんなことが充実していくのが基本。“会社”にしなくてはいけないのに、美容の技術や美容師のことしか知らず、お金がないという理由だけで労務を整えない美容室がたくさんあります。

 

「教育産業が崩れたらあなたたちが食えなくなるからそう言うんでしょ」と言う人がいるかもしれませんが、僕はU-REALMの売上からは給料をもらわず、そのぶんのお金はスタッフの給与に反映しています。保身のためではなく、それだけ教育産業を守ることに命を懸けているんです。

 

>経営の基本がわかっていないオーナーは、思った以上に多い。JAPAN7をはじめて知ったオーナー側の問題点。

 

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