「好きな美容師ランキング2022」1位のRYUSEIさんが振り返るこれまでと、今年の大展開とは!?

他の誰か武器ではなく、自分の持っている武器で戦う美容師であれ

 

 

編集部:投票コメントでは、昨年出版されたRYUSEIさんの著書『BIYOSHIFT』の内容に感銘を受けたというものがものすごく多かったです。RYUSEIさんご自身は、どんなことをこの本で伝えたいと考えていたのでしょうか?

 

RYUSEI:「自分の持っている武器で戦うべき」ということですね。

本を作るにあたって、普段考えていることを紐解いて言葉や数字で表そうと思ったのですが、それでわかったのが、「自分って案外感覚的に行動していたんだな」ということでした。例えば、「1000万売り上げた」とか「イギリスのサスーンに留学」とか「カミカリスマに選ばれた」とかって、それをやっているときには、やりたいからやっているだけで、結果としてそうなったということがほとんどなんですよね。それぞれの出来事はあくまで点で、振り返ったら線でつながっているように見えるだけなんです。いわゆるカリスマと言われる美容師さんと接していて思うのは、彼らが凄まじい、誰も追いついてこれないような行動力でどんどん物事を成し遂げていくから、線でつながっているように見える。だけど本質は、何かを得るためにやっているわけじゃなく、「ただこれをやりたい」という強い気持ちがあるだけなんですよ。

一方、最近はセミナーで、「このセミナーを見たからといって、意味なんてないですよ」って言ってしまうんですよ。だって、誰かと同じことをやっていても有名になれないし、その人のフォロワーにしかなれないじゃないですか。セミナーで見聞きすることって、セミナー講師側の武器であって、自分の武器にはなりえない。成功したいのであれば、他の誰かの武器ではなく、まずは自分が持っている武器で戦うべきなんです。死ぬほど熱い情熱と行動力さえあれば、それでいいということを伝えたかったんです。

 

 

編集部:今年以降の展望について教えてもらえますか?

 

RYUSEI:まず、セミナーは海外でたくさん決まっています。というのも、実は某有名美容師の方と一緒にカラー剤とブリーチ剤の開発をしていて、それを引っさげてまずはアジア全域のカラー剤のシェアを取りにいくつもりなんです。せっかくの機会なので、現地ではセミナーも開催して僕自身もアジアに進出していく計画です。

2月には美容師さん向けのアパレルブランドもスタートさせます。僕はもともとプラダのナイロン素材の製品が好きで身につけていたのですが、同様の素材を使い、カラー剤で汚れないものを作りたくて。メンズ・レディースともにかなりすごいデザイナーの方に依頼して作っているので、アパレル事業も確立したいと思っています。

 

編集部:最後に、投票してくれた美容師さんたちにメッセージとアドバイスをいただけますか?

 

RYUSEI:2年前には「スマホと向き合うことが第一、SNSをやろう」と言っていたのと真逆のことを言うようですが、一旦スマホを置いて技術としっかり向き合おうということを伝えたいですね。SNSが当たり前になったのと同時に、技術の確立・向上も当たり前のこと。そのことを忘れずにいてほしいです。

情報過多な社会なので、流れてくる情報を精査することも大切です。SNSでは良い部分しか見えないのは当たり前。その裏側にある努力までは見えない。僕も泥臭く努力するタイプなので、一緒に頑張りましょう!

 

編集部:本日はありがとうございました! 今年以降の活躍も期待しています!

 

プロフィール
Beleza 総代表 /PELEオーナー/LINDO TOKYO producer(大阪心斎橋)
RYUSEI

1996年生まれ。山梨県出身。資生堂美容技術専門学校卒業後、有名店を経て独立。同級生の美容師たちと「エデン」を立ち上げる。2019年からBelezaでマネージャーを務める。同年、7月から2カ月のサスーンアカデミーへの留学を経て帰国。業界最年少23歳カラー技術で初の月間指名1050万円達成。2022年は自らがオーナーとなる初のサロン『PELE』とオープンや、業界最年少で出版した『BIYOSHIFT』(髪書房)が話題となった。

 

(文/須川奈津江 撮影/松林真幸)

 

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