Voicyスペシャル対談 LECO代表 内田聡一郎×かつお食堂 かつおちゃん(後編) 現場に行かなきゃ「かつおと生きる人の物語」まではわからない

 

谷のヘアサロン「LECO」の代表、内田総一郎さんは音声メディアVoicy(ボイシー)で「soucutsの美容師ラジオ」という番組を運営しています。今回のゲストは「かつお食堂」のオーナーかつおちゃん。全国の鰹節の産地を回遊し、その魅力を広める「鰹節伝道師」として知られています。さまざまなメディアが密着取材をする「新しい生き方を拓く女性」です。ヘアサロンオーナーとかつお食堂オーナーという異色の対談を前編・後編に分けてお届けします。今回は後編です。

 

※ラジオ収録後、内容の追記をいただいております。

 


 

「かつおちゃんはさ、どうして好きを仕事にできたと思う?」(内田)

 

 

 

内田:かつおちゃんはさ、全国行脚する鰹節伝道師として、生計を立てられているところがすごいよね。好きを仕事にしたいっていう人も多いんだけど、途中で諦めたり、仕事にしても稼げなかったりするのがほとんどでさ。かつおちゃんはどうして仕事にできたのかな。

 

かつお:なんででしょうね…。自分では仕事をしているというか、好きなことやっている感覚なんです。その中での人とのご縁と応援があってやっていけていると思っています。

 

内田:かつお食堂を始めたのはいつだっけ?

 

かつお:3年前ですね。

 

内田:自分で覚悟を決めてやろうと思ったの?

 

かつお:鰹節の作り方や知識は本を読めば載っています。ただ私が大切にしたいことは、鰹節が、どこで誰がどのような想いで作ってくれているのかということ。教科書には載っていない、心の部分を大切にしたいので現場へ足を運ぶことを大切にしています。

 

また、その地域の自然や歴史文化、その土地に生きる人たちの暮らしを知ることも、トータルで鰹節につながると思っています。そういった自分が感じてきたことを含めて、鰹節の魅力を発表する場所が、ステージが欲しいなという気持ちがお店を持つきっかけになりました。

なので、飲食店がどうしてもやりたい! という気持ちではなかったのですが、鰹節は口にする食べ物なので、食べる場所、ということでかつお食堂を始める形になりました。

 

 

内田:なるほどね。

 

かつお:だから飲食店をやる感覚ではなくて、ステージをつくりたかったんです。料理もそんなにしたことなかったんですけど、定食とか頑張ってつくろうと思って最初はダシの効いたものをやろうとしていたんです。でも、それが続かなくて。鰹節を削ってご飯に乗せたシンプルなものを提供するようにしたんですよ。

 

内田:原点に帰ったんだ。

 

かつお:朝ごはんで鰹節を食べていたし、鰹節を削る音で目を覚ましたりとか、そういうぬくもりの中で子どもたちも育ってきていたと思うんですよね。朝ちゃんと食べるとシャキッとするし、ご飯と味噌汁って昔からのもので大事だし。だから、私はご飯とお味噌汁しかできないし、それでやろうと思っていました。お客さんがこないんじゃないかとか、失敗するかもっていう不安よりは、伝えたいことがありすぎてワクワクしていました。

 

 

内田:「愛する鰹節を紹介できる」っていう感覚だったんだ。ステージっていう考え方いいね。お店を出すとなるとお金もかかるじゃない。緊張感とかもあると思うんだけど、楽しさのほうが強かったんだ。

 

かつお:最初は間借りでやらせてもらえたおかげで、鰹節を伝える空間作りだけに力を注ぐことができたから、というのもあると思います。

 

>「『かつお愛がすごい』といろんな人に取り上げてもらいました」(かつお)

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