【アツアツ人間関係】「六角の評価が下がるのが嫌だった」soigné・江刺家凌×六角琉久。家に”監禁”してでも後輩を育てた先輩の愛

 

「六角の評価が下がるのが嫌だった」

 

仕事では優しい江刺家さんですが、ときには大胆な行動に出ることもあります。それが、後に語られる”監禁事件”です。

 

 

編集部:噂になっているという、監禁事件って何ですか(笑)。

 

江刺家:六角って、自分でも認めてるんですけど、やるべきことを後回しにしちゃうタイプなんですよ。サロンでモデル写真を投稿しなきゃいけないんですけど、それを全然やらなくて。

 

六角:そうなんです(笑)。自分に甘いというか。苦手なことは、なかなか取り掛かれないんです。

 

編集部:なるほど。

 

江刺家:だから休みの日に「遊ぼうよ」って家に呼んだんです。でも実際は、「全部終わるまで帰れません」っていう、僕の発案企画です(笑)。

 

編集部:それが監禁事件ですね(笑)。

 

六角:監禁されました(笑)。

 

江刺家:僕も昔は同じタイプだったんですよ。やらなきゃいけないことをつい後回しにしてしまう。だから六角の気持ちはすごく分かるんです。でも、サロンで決まったルールであるモデル写真を投稿しないことで、六角自身の評価が下がるのは嫌だった。せっかく頑張っているのに、そこが悪かっただけで評価されないのはもったいないじゃないですか。

 

編集部:だから終わるまで帰さなかった。

 

江刺家:そうです(笑)。

 

六角:親みたいですよね(笑)。





 

 

「ここまでしてくれる先輩、なかなかいない」

 

編集部:監禁という言葉だけ聞くと、きな臭い感じがしますが、実は愛ゆえの行動だったんですね。

 

六角:江刺家さんのことを嫌だなと思ったことは、一回もないんですよ。むしろ「ここまでしてくれるんだ」っていう感謝の気持ちしかありません。前の勤務先では、先輩に本音も言えないまま辞めてしまいました。だから、ちゃんと向き合ってくれる人がいることが本当に嬉しかったんです。

 

江刺家:六角って、素直なんですよ。こちらが言うことをちゃんと受け止めてくれる。だから僕も、できることは全部やってあげたいって思うんですよね。




 

 

「始発まで練習しよう」

 

編集部:江刺家さんにとって、一番印象に残っている出来事が、朝まで練習したことだそうですね。一昔前の時代では、始発まで練習することはざらだったと思いますが、今はあまり聞きません。

 

江刺家:六角が技術でちょっと伸び悩んでいた時期があって。チェックもなかなか受からなかったんです。なんとか乗り越えられないかなと考えた時、僕のアシスタント時代を思い出したんです。実際、僕がアシスタントだった時、可愛がってくれた先輩が朝まで練習に付き合ってくれた経験があったので、「じゃあ一回やろうか」って。


 

編集部:どんな風に始まったんですか?

 

江刺家:まずは営業が終わって、一回ラーメン食べて(笑)。

 

六角:そこは外せない(笑)。

 

江刺家:で、夜10時半くらいから朝5時まで。

 

編集部:えぇ……。

 

六角:でも、本当にあっという間だったんですよ。

 

編集部:途中で集中力が切れたり、眠くならなかった?

 

六角:全然です。楽しくて。

 

編集部:朝5時ですよ?

 

六角:江刺家さんとの練習があまりにも楽しくて、気付いたら朝でした(笑)。マンツーマンで技術をずっと見てくれているし、自分が前向きな姿勢で取り組んでいる分、どんどん吸収している感覚がありましたね。この一晩で成長したなという感じでした。

 

江刺家:またやろうかなって思ってます。






 

「虫、食べに行きません?」

 

編集部:お二人の仲の良さを象徴する出来事がもう一つあるんですよね。

 

江刺家:はい。ある日、お客さまとの会話で「虫食べたことあります?」って話になって。じゃあ二人で食べに行こうかって(笑)。向かった先は横浜の虫専門調理店。しかし、予約していた店はまさかの入店拒否。

 

編集部:えぇ!?

 

江刺家:到着時間が10分遅れたんですが、そのせいでまさかの門前払いだったんですよ。せっかく二人で予定を合わせて横浜まできたのに、「このままじゃお客さんに報告できないな」って(笑)。

 

六角:そこで急きょ調べたのが、渋谷にあった虫料理のお店。再びトンボ帰りして、二人で念願の虫料理を味わいました。

 

編集部:何を食べたんですか?

 

六角:サソリ、ハチ、バッタ。

 

編集部:どれが一番気に入りましたか?(笑)。

 

六角:バッタです。

 

編集部:バッタ!?

 

 

六角:いろんな虫が素揚げになっていたんですが、一番おいしかったのはバッタでした(笑)。この出来事は、その後何カ月もお客さまとの鉄板ネタになって、かなり笑いを取れました。結果的に、おいしい思い出になりましたね。それに、横浜から渋谷へ移動する時間も江刺家さんとたくさん話ができたので、最初のお店で入れなかったことも、今では「むしろ良かったな」と思っています(笑)。

 

編集部:完全にネタを取りに行った一日ですね(笑)。

 

 

【まとめ】

二人の話を聞き終えたあとに残ったのは、厳しさではなく、お互いへの信頼。単に仕事だけではなく、その延長線上で「一緒に面白いことを楽しむ」。そんな時間の積み重ねが、二人の関係をつくっていました。

江刺家さんが何度も口にしていたのは、「六角の評価が下がるのが嫌だった」という言葉。後輩の未来を本気で考えるからこそ、ときには踏み込んで向き合う。その想いを、六角さんも素直に受け止めているからこそ、この二人ならではの関係が生まれているのです。

技術はもちろん、人とのつながりもまた、美容師人生の大きな財産になる。そんな仕事の魅力を、あらためて教わりました。

 

(文/石田雅子)

 

 

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