閃き、驚き、感心、感動をノートとペンでつかまえる -kakimoto arms 井之丸 泰子さんの習慣 前編-

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90年代から美容の第一線を走り続けている井之丸泰子(いのまるやすこ)さん。第1回JHA(ジャパン・ヘアドレッシング・アワード)でロンドン審査賞を獲得し、その後もグランプリを合計3回受賞し殿堂入りするなど、数々のタイトルを獲得し、さらには県民栄誉賞も受賞した実力者です。今回は、華々しい実績を残してきた井之丸さんに、多くの美容師さんがすぐに取り入れられる、身近な習慣を教えていただきました。インタビューは前後編の2回。今回は前編です。

 


 

24時間すべてが美をつくるための時間

 

私にとって24時間すべてが「美をつくりだすための時間」です。いつも五感を研ぎ澄ませて、美を深めるヒントを探しています。

 

そのヒントは多くの場合、力まずニュートラルな状態のときに降りてきます。たとえば、お風呂に入っているときだったり、ベッドで本を読んでいるときだったりなど、意識を遊ばせているときですね。すると、せっかく浮かんできたヒントも、放っておくと忘れちゃうじゃないですか。だから私はいつもノートを携えていて、降りてきたイメージをドローイングしたり、心にひっかかったフレーズを書き留めたりするのです。

 

たとえば、ノートには御年103歳の美術家、篠田桃紅さんの言葉があります。今も現役で創り続けている大先輩が生み出すものは、思わず「はぁぁぁ・・・」とため息をついてしまうほど、美しく、重いです。

 

私は常々本を読むので、言葉がインスピレーションの源になることもしょっちゅう。日本語って、語彙も多く、すごく情景描写が幅広い。美しいなって思うんですよね。

 

メモをとる、イメージを描くなど、手を動かして記録を取ることの大切さは、世界的に活躍しているフリーランスクリエイターたちから学びました。何かを生み出す仕事をするとき、彼らは当たり前のように絵コンテを描きます。創る前にイメージを具現化することは、いわばコミュニケーションであり、世界のクリエイターの共通語と言っても過言ではないのです。

 

>タイトルは追いかけたら逃げてくもの

 

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