真っ白なキャンバスと向き合い、感性を解き放つ -EGO sette 吉田 ケンさんの習慣 後編-

海で五感を刺激されても、海の絵は描かない

 

 

ちなみに、僕は描いた絵をどこかに飾るようなことはしません。僕にとっては、絵よりも「描く」という行為が大切。描くことで自分の内側に溜まったものを解放することに意味があるのです。

 

海に行った後に絵を描くことも多いです。海に行くと、風や匂いを感じるし、色も印象に残ります。それを頭の中に入れて持って帰ってくると、今度は絵に落とし込みたくなるんですよね。

 

じゃあ海の絵を描くのかというと、そんなことはありません。ましてや、新しい髪のデザインでもない。実際に描くのは、海の色もあまり関係のないような抽象画なんですが、それが自分の中では海と結びついているのです。だから海で垢を落とし、絵を描くことで感性を解き放つという感じですね。

 

絵を描いているときに閃きがあって、髪型をつくるときに今までと違うバランスやラインがしっくりくるようになることもあります。でもこれは結果としてそう感じるだけ。仕事に通じる何かを求めるのではなく、純粋に描くことが大事なんです。僕にとって海に入ることや絵を描くことは、古いものを洗い落として、新しい自分をつくるための習慣なんですよ。

 

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