体温が上がるトキメキを追い求める! ヘアメイクとサロンワークの両軸で見つけた、自分を偽らない大切さ ANTI 根来かおりさん

 

サロンワークに加え、一般誌や業界誌、映像メディアのヘアメイクとしても活躍しているANTI(アンティ)の根来かおりさん。新卒で入社したANTIでの日々は、今年で25年目を迎えました。

そんな根来さんのサロンワークのモットーは、その人の“今、なりたい自分”を叶えること。「固定概念にとらわれず、お客さまの心が赴くままにヘアを作りたい」と語る根来さんの、仕事への思いとは? ワークライフバランスと向き合った1年間や、ヘアメイクとサロンワークの面白さ、SNSとの向き合い方。40代に入り、女性としても美容師としても、さらに輝きを増す根来さんのこれまでを詳しく伺いました。

 


 

創意工夫に溢れた家庭で育つ

 

 

今思うと、私はかなりユニークな家庭で育ちました。父は手先が器用でDIYはお手のもの。母も料理裁縫が上手で、欲しいものがあったら買わないで作るのが当たり前の家だったんです。

今でも覚えているのは、小学生の頃のこと。当時、プリントゴッコという、自宅で年賀状を印刷できるプリンターがすごく流行っていました。「どうしても欲しい」と頼んだら、父は、彫刻刀と板を買ってきて「みんなで掘ろう!」と(笑)。それから毎年「あれ?私、プリントゴッコが欲しかったんだけどなぁ」と思いながら、版画で年賀状を刷っていました。そのうちどんどん凝りだして、楽しみながら競うように1人1作品仕上げていたのを覚えています。

 

そんな家で育ったので、何かを作るという行為は私にとってすごく身近なものでした。小学校の高学年や中学生頃になると、ファッションや美容に興味が出てきて、雑誌を読み漁るように。そのうち、そこに載っているヘアスタイルを作る美容師を見て「自分もこんな仕事がしたい」と考えるようになったんです。それが、私の美容人生の始まりでした。

 

 

学生時代は雑誌を読み漁り、そこに載っているサロンにいくつか行ってみていました。ANTIのことも誌面で見て気になっていたタイミングで、偶然モデルハントで声をかけてもらったんですよ。嬉しくて、モデルとしてお呼びがかかる前にお客さんとして髪を切りに行きました。そこから、毎月のように通っていましたね。

 

入社の決め手になったのは、自分が通う中で、ANTIの客層の幅広さを肌で感じたことです。同世代はもちろん、親世代、小さい子も通っているのをみて、自分が長く働くイメージができたんですよね。青山エリアで三世代が通えるような美容室って当時はあまりなかったので、そこがすごく魅力的でした。

新卒として入社して、今は25年目。実際に長く働かせてもらう中で、私自身の客層も、同世代や顧客さまのお子さん、さらにもっと上の世代の方…とどんどん幅広くなっていきました。ANTIを選んで本当に良かったなと思います。

 

サロンワークとヘアメイクの二足の草鞋で、朝も夜もなく働いた日々

 

 

私が入社した当時は雑誌全盛期だったので、週に3〜4回の撮影があるのが当たり前。早朝からアシスタントとして現場に同行する毎日でしたが、へとへとになりながらも頑張っている自分が意外と好きだったし、毎日楽しくて仕方がなかった記憶があります。

 

そうして撮影する側として携わる以外に、実は、アシスタント時代から一般誌で撮影“される”側として携わる機会がちょこちょこあったんです。

当時は、美容師アシスタントのファッションスナップが流行っていて、私もその波に乗ってファッションページに出させてもらっていました。その繋がりもあり、デビュー後は、本当にありがたいことに撮影でお世話になっていた出版社の方やライターさんからヘアページのお仕事がもらえるように。

 

 

そのページを見た編集の方が「メイクもできたりする?」と声をかけてくださって仕事が増え、「次は表紙をやってみない?」と言っていただき、少しずつステップアップしてきました。もともと雑誌を見て美容師を志したので携われることが嬉しくて、30代までは休みなく詰め詰めに撮影の予定を入れていましたね。体力は限界ギリギリでしたが、誌面にでてお客様に喜んでいただけるだけで疲れもふっとびました。

 

ヘアメイクの経験を積むうちに仕事の幅が広がって、ミュージックビデオの撮影など映像系の現場に呼んでいただく機会もありました。MVの現場では「朝焼けの光で撮りたい」という意向に合わせて深夜撮影があったりして、集合時間は夜中の1時半。目はバキバキでしたけど(笑)、やりがいがあってすごく楽しかったです。

今、同じ働き方はちょっとできないけど、あの頃の経験は確実に糧になっていますし、体力があるうちにやっておいて良かったなと思いますね。

 

 

私にとって、ヘアメイクの仕事とサロンワークは地続き。ヘアメイクをやっていたからこそ、サロンワークがより楽しくなった感覚があります。

スチール撮影でのヘアメイクとサロンワークの一番の違いは、静と動の差じゃないかなと思います。スチール撮影は、一本の毛の動きにこだわって、一番良い瞬間を切り取る『静』。一方でサロンワークは、自分の手を離れた後、何週間経ってもお客さまが気持ちよく日常生活を送れる髪を作る仕事。つまり、動いても決まるスタイルを作る『動』の側面を意識して作っています。

 

一筋の毛束にこだわって作るスチール撮影をやったことで、動いてもかっこいい髪を作るサロンワークの楽しさや難しさを改めて感じましたし、逆に、お客さまの日常を想像してスタイルを作る経験が、映像の仕事で「風になびいても素敵な髪を作るには?」という視点に活きていたり。私にとって、良い相乗効果になっていると思いますね。

 

>お客さまの七変化を一緒に楽しみたい

 

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