異業種のカリスマに学ぶ vol.1 脳科学をお肉に転用したらどうなるだろう? 異業種の専門家との化学反応で新たな価値を生む 格之進 代表取締役 千葉祐士さん

 

突出する美容師さんや美容室オーナーさんにお話を伺うと、多くの方が美容業界をひっぱっていきたければ美容業界だけを見ていてはダメと言います。しかし美容師さんはなかなか他業界との接点を持ちにくいもの。そこで他業界をリードする方々に仕事論や、今後の業界ヴィジョンなど、思考の一端を伺い、美容業界の先へのヒントをいただきます。

 

第1回目は「世界で一番、お肉に真剣な会社」を標榜する「格之進」。同社を率いる千葉祐士さんは、熟成肉を広めた飲食業界の革命児とも呼ばれる存在です。

 

脳のパフォーマンスアップと食の豊かさを同時に楽しめる体験型食品「エナジーバーグ」やZOOMを使った「オンライン肉会」などの発想はいかにして生まれたのか。また、お肉について知識が豊富な千葉さんが“肉博士”ではなく“肉おじさん”と名乗るのはどうしてなのか、千葉さんに伺いました。

 

サロンの舵を切るオーナーや店長クラスをはじめ、ブランディングに興味がある美容師さん必見のインタビューです。

 


 

美容業も飲食業も、ビジネススキームは一緒

 

 

個人的に、美容業と飲食業って完璧に同じだと思っているんですよ。髪を切るか、肉を切るのかの違いはあるけれど、ビジネススキームは一緒です。技術を身につけて、固定ファンをつくり、独立して常連客を連れていくのも同じ。独立しやすいけれど、働きながら技術を身につけるから一般的に給料は高くはないかもしれないし、仕事もハードかもしれない。顧客との関係性も似ています。安定して通ってくださるお客さまもいれば、浮気する人もいるし、戻る人も戻らない人もいますよね。

 

もし自分が美容の仕事をするとしたら、「サロン」を経営することをイメージします。「サロン」とは「社交場」のこと。そこに集う人たちの深いコミュニケーションを通じて、人脈が広がり、新しいビジネスが生まれる場所です。銀座のクラブと似ているかもしれないですね。銀座のクラブは社交場であり、人を育てる場所です。上司が部下を連れて人脈を広げる手伝いをすることもあれば、ビジネスオーナーの交流会が開かれることもあります。

 

美容師とお客さまは直接髪の毛に触れる接触サービスですから、1on1のコミュニケーションですよね。ダイレクトなコミュニケーションがあるから、信頼関係が強固になりやすい。毎回30分くらいは話す時間もあるし、お客さまの個人的な嗜好も教えていただけるから、そこからいろいろな可能性が出てくると思うんですよね。

 

こうした強みを生かして、美容を通じてどんな価値を世の中に与えたいのか考え、目的を伝えていく仕組みをつくりたいですね。

 

>他業種のエキスパートとの交流からイノベーションが生まれる

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