KANOW GROUP代表・桐山弘一のサロン運営3本柱とサロンブランディング。フリーランス経験を経てたどり着いた、若手が活躍する組織づくり

 

 

表参道エリアで複数ブランドを展開するKANOW GROUP(カナウグループ)代表の桐山弘一(きりやまひろかず)さん。ブランドサロンで美容師としての基礎を築き、個人サロンやフリーランスを経験したのち、現在はサロン運営の中心を担っています。その歩みの中で一貫してきたのは、時代の変化に合わせて集客手法を進化させ続けること。雑誌全盛期からブログ、ホットペッパービューティー、SNSまで、その時代に最適な発信を取り入れ、表参道という激戦区でも着実に支持を広げてきました。また、フリーランスを経験したことで、「個人が売れる仕組み」と「組織が成長する仕組み」の違いを実感。現在はサロン全体のブランド設計や教育体制の構築に力を注ぎ、若手が早期に活躍できる環境づくりを進めています。

今回は、ブランドサロンで培った経験から、表参道で戦うためのサロンブランディング、そして桐山さんが考えるこれからのサロン経営論まで、詳しく伺いました。

 


 

ブランドサロンで学んだ「技術」と「発信」の重要性

 

――まず、美容師を目指したきっかけから教えてください。

 

福島県出身で、美容学校は仙台でした。卒業後は東京に出る人も多くて、自分も自然と「東京で勝負したい」という気持ちを持つように。東京へ出ようと思った一番の理由は、雑誌の仕事をしたかったからです。当時はSNSではなく、ファッション誌が美容師の憧れでした。ヘアスタイル写真を通して世界観を発信するブランドサロンに魅力を感じ、撮影に強い人気サロンへ入社しました。

 

サロンワークだけではなく、撮影やクリエイションに触れられた経験は今でも財産ですね。一般のお客さまだけでなく、モデルや女優もブランドに惹きつけられて集まり、ますますブランドが磨かれていく。そんな感覚を身をもって感じました。





 

 

恵比寿で掴んだ「集客は再現できる」という成功体験

 

――ブランドサロンを経て、恵比寿の個人店へ移られます。その背景にはどんな思いがあったのでしょうか。

 

ブランドサロンで強く感じたのが、「発信の力」です。お客さま目線でつくり込んだヘアスタイル写真が雑誌やヘアカタログに掲載されることで、多くのお客さまが来店されます。表参道駅近くの大型サロンという恵まれた環境で、「魅力が伝われば人は動く」ということを実感しました。

 

一方で、「この経験は、場所や環境に左右されない再現性が本当にあるものなのか」という思いも芽生えていました。ブランドの看板や立地に支えられた集客ではなく、自分自身の力でどこまで結果を出せるのか。一度ゼロから挑戦してみたい。その思いが、恵比寿の個人サロンへの転職を決意した理由です。

 

新しい職場はセット面4席、スタイリスト2名ほどの小さなサロン。駅前の好立地でもなく、人通りが多い場所でもありません。「本当にここで集客できるのだろうか」と不安もありました。でも、だからこそ面白いと思えたんです。環境に頼るのではなく、自分の発信や見せ方、提案力でお客さまを呼び込み、増やしていく。その挑戦が、後の集客やブランディングの考え方を大きく変える経験になりました。


 

当時は集客サイトが勢いを増していた時代。掲載順位だけではなく、写真の見せ方やスタイルの打ち出し方、タイトルの付け方まで徹底的に研究しました。料金も特別安く設定したわけではなく、カットは6600円。それでも、「この美容師にお願いしたい」と思ってもらえるヘアスタイル写真を意識していました。

 

結果として、多い月は新規だけで60〜70人、平均しても40〜50人ほどの新規のお客さまにご来店いただけるようになりました。もちろん技術はマストです。でも、それだけでは選ばれません。技術をどう伝えるか、どう見せるかで結果は大きく変わるんです。





 

――美容師としての転機になったのは、「ブランディングへ着目したこと」ですね。

 

一番大きかったのは「発信すること」を覚えたことですね。「上手な美容師」と「選ばれる美容師」は必ずしも同じではない、と。どれだけ技術があっても、その魅力がお客さまに伝わらなければ、存在しないのと同じ。美容師は技術職であると同時に、自分の価値を発信することも使命だと思ったんです

 

そこで、自分でも一眼レフカメラを購入。休みの日はもちろん、営業後も時間を見つけては作品撮りを続け、「どう見せれば魅力が伝わるのか」を考えて、ヘアデザインを見る目を養いました。





 

>発信する場所は変わっても、「伝える力」の本質は変わらない

 

 

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