ありぺーさんが仕掛ける垣根のないインターナショナルサロン『ALLY』が、原宿のシーンを変える！？
外国人の凝り固まっていない発想がインスピレーションに
自分のお店を作るにあたって思い描いたのは、人種や性別、国籍などの垣根がないサロンでした。なので、『ALLY』は誰でもウェルカム体制です。外国人は日本人とカルチャーが違いますし、固定観念がないから希望されるヘアスタイルも凝り固まってないんですね。僕はそこから新しいデザインが生まれると思っているし、驚くようなスタイルも時々あったりして、すごく面白いんですよ。大型犬を平然と連れて来たり、飛び込みで来店して膝下まであったロングを急にバッサリ切ったり（笑）。「いっちゃえ！」みたいなノリなんでしょうね。そんなエッセンスが面白くて。
経営面では、円安のおかげでインバウンドは単価を上げやすいという面もあります。先日もカット&ブリーチ+店販で45000円というお客さまがいたんですけど、「安い！」と喜んでいましたから。フリーランス時代と違い、お店ができたことで場所もチームもできて、以前よりできることがすごく増えたなと感じています。イベントが得意なスタッフがいたりするので、GW中にここでフリーマーケットも開催したんですけど、大盛況でした。
もう少ししたら、お店の前の駐車スペースを改装してサロンを拡張する予定です。そこでアパレル販売とウィッグ販売もしようかなと思っているんですよ。ウィッグは僕がカットして、休日はブロンドのウルフ、バイトのときは黒髪、というようなおしゃれを気軽に楽しんでほしいなと思って。インバウンド需要がもっと高まってきたら、観光ビジネスにも挑戦したいですね。それこそ着物とかJKの制服などを置いて、うちでヘアメイクして原宿の街を1日歩けるみたいなプランをやろうかなと思っています。それが流行って、お昼の人気番組に取材されたら嬉しいな（笑）。
僕は美容師もマルチでいいのかなと思っているんですよ。スタッフにも、美容師以外でやりたいことを見つけるように伝えています。もちろん本業がおろそかにならない程度ですけど、楽しく働いてほしい。今、スタッフはスタイリスト6人でアシスタントが2人という構成ですが、拡張したら最終的に16〜17人にしたいなと考えています。ますます賑やかになるかなと思うし、これからみんなで面白いことをたくさんやっていきたいと思っています。
―フリーランス時からアシスタントを務めALLYオープンと共にデビューした Kyahoさんにもお話を伺いました。
私は美容師になって4年目で、先月スタイリストデビューしました。ALLYのオープニングスタッフになる前までは、有田さんについてフリーランスのアシスタントとして過ごしていました。フリーランスでアシスタントをすることに不安はありませんでした。コロナ禍で環境を変えたいと思っていましたし、何でも来いという気持ちで挑みました。3席だったので一人ひとりのお客さまとしっかり向き合えましたし、有田さんにレッスンもしていただき、技術を身につけやすい環境だったなと思っています。
大きなお店を回さなくちゃいけないというプレッシャーもないですし、休日には席を自由に使わせてもらえて練習もできたし、英会話レッスンまでしていただいて最高の環境でした（笑）。おかげさまで、今は英語で意思疎通が取れるレベルに。将来的には、アパレルやデザインなどマルチに挑戦してみたいと思っています。自分のブランドを作ったり、アーティスト寄りの活動もしていきたいですね。それが許される環境なので、ワクワクしています。
プロフィール
有田 雄大（ありたゆうた）／『ALLY hairsalon』CEO
熊本県出身。福岡南美容専門学校を卒業後、福岡のサロン勤務を経て渡印。3ヵ月の語学留学を経験する。帰国後に上京し、都心のグローバルサロンに入社。3年のうち半年間は香港店にも勤務。コロナを機に退社し、2年のフリーランス期間を経て今年4月1日、原宿に『ALLY hairsalon』をオープン。Instagramフォロワー数は現在11.3万人。
Kyaho（きゃほ）／『ALLY hairsalon』ヘアデザイナー
岡山県出身。大阪のグラムール美容専門学校を卒業後に上京し、都内のグローバルサロンに入社。コロナ禍を経て1年半で退社し、フリーランスアシスタントとして有田氏をサポート。今年4月、『ALLY hairsalon』のオープニングスタッフとして参加。同時にスタイリストデビューを果たす。Instagramでデザインカラー、レイヤーカットを発信中。
（文／織田みゆき 撮影／松林真幸）
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