「僕らは一生、成長し続けなくてはならない」有名店卒兄弟の独立論 NAVY/宇野文彦さん・宇野恭平さん

「4月のオープニングメンバーのデビューと拡張移転が感慨深かった」(文彦)

 

 

―オープン当初はどんな感じだったのですか。

 

文彦(兄):僕と妻、恭平、それとアシスタント1名でスタートしたんですが、オープン初月はとにかく必死でしたね。というのも渋谷にあったサロンは賃料が高かったので売り上げがないと潰れちゃうんじゃないかっていう危機感があったんです。だから、僕はいつもピリピリしていました。なんか、借金って好きじゃないんですよ。早く返済したいという気持ちが強かったですね。

 

恭平(弟):僕はそこまでの危機感はなかったです。兄と一緒に働くのは初めてだったんですが、アシスタントへの指導が厳しくて驚きました。接客、技術、心構え、全部厳しかった。

 

文彦(兄):目標の売上は達成できていたんですが、早く次のステップに行きたいという焦りが常にありました。とにかく貯金して、もっと広いところに移転するんだって。結果の出し方は前サロンで身につけていたので売上面は僕が引っ張って、アシスタントのケアなどのサポートの部分は恭平がやってくれて、うまくバランスをとっている感じですね。

 

―移転して一息、という感じですか?

 

文彦(兄):今もまだ結果を求めているんですけれど、経営者として経験を積んで少し気持ちがマイルドにはなったかな。借り入れがあっても無理なく返済できる範囲なら大丈夫だと考えられるようになりました。

 

 

―独立して今4年目ということですが、思い出深いエピソードをあげるとしたら?

 

文彦(兄):僕も恭平も元々いたサロンが大きかったんですよ。だから、いずれは大きなサロンにしたいと思っていて、ようやく広い物件に移転してこれたことが嬉しかったです。しかも、オープニングから頑張ってくれているアシスタントが、スタイリストに昇格したタイミングだったので、喜びが重なった感じですよね。NAVYはサロンとスタッフが一緒に成長しています。それが今年の4月のこと。緊急事態宣言以降、大変な時期もあったんですけれど、それでも4月は感慨深い1カ月でした。

 

恭平(弟):僕は独立してからも前のサロンのお客さまがきてくださったことが嬉しかったですね。しかも、先輩のお客さまで、1回だけストレートパーマに入っただけなのに、NAVYを応援するために予約してきてくださったこともありました。お仕事の都合で大阪に異動になったのに、遠方からわざわざ並ばないと買えないケーキを買って持ってきてくださったことも。やっぱり美容師という仕事は、人と人のつながりでできるものなんだなと思いました。

 

「何もしないと会社の愚痴を言ってるだけで一生が終わっちゃうよ」(恭平)

 

 

―これから先はどんな展開をイメージしていますか?

 

文彦(兄):店舗展開をしていきたいってずっと思っています。一緒に働いているスタッフたちがいずれスタイリストに昇格していくわけですし、いつかはこのフロアに収まらなくなると思うんですよね。そうなる前に新しいサロンをつくって任せていくようにしたい。3年おきくらいに店舗を増やしていけたらいいなと思っています。

 

恭平(弟):僕は、NAVYというサロンの文化づくりをしたいです。例えば、自分たちが嫌だと感じていたことはスタッフにもさせたくないと思っていて。めちゃくちゃ忙しい日でも1時間の休憩は必ずとってもらうとか、売上だけに拘らずにスタッフが働きやすい環境にできたらなと。挨拶を大切にするとか、気分で仕事をしないとか、そういう文化をつくって活気あるサロンにしたい。そのためには僕らが率先してやらないとダメだと思っています。

 

 

―最後に独立を夢見て頑張っている美容師へのメッセージをお願いします!

 

文彦(兄):独立してから改めて気づいたことですが、オーナーは働いてくれている子たちの人生を背負うかたちになります。だから、スタッフたちが美容師として活躍出来るステージを用意し続けないといけないと思うんです。僕たちが成長するのをやめたら、スタッフたちはどうなるんですか。活躍する場がなくなってしまうじゃないですか。一人でも雇ったら、もう僕たちは止まれないんです。最初はアシスタントでもいずれはスタイリストになり、またアシスタントを雇うことになるから。

 

もちろん、独立してマンツーマンサロンで自分らしいペースで働くやり方も全然アリだと思います。しかし、僕らのようにスタッフと一緒にやっていくと決めたからには、ずっと成長し続けなくてはならないし、店舗展開も不可欠だし、生涯やり続ける覚悟が必要だと思います。

 

恭平(弟):独立しようか悩んでいる人に対しては、まずは思いきって独立して、そこから悩んでみてはどうでしょうか?独立しないとわからない事はたくさんあります。もしダメだったら、またイチ美容師に戻っても全然いいと思います。まずは行動することが大事です。

 

一度、独立を経験しているからこそ、お世話になった会社の偉大さにも気づけると思います。よく会社の愚痴を言ってる方などいますが、愚痴を言う前にまずは自分の行動を変えてみてはどうでしょうか?

 

 

プロフィール
宇野 文彦(うの ふみひこ)

神奈川県出身。国際文化理容美容専門学校渋谷校卒業後、LIPPS 入社。2 年10 ヶ月でスタイリストデビュー。デビュー後まもなく表参道店のオープニングスタッフとして異動。トップスタイリスト、ディレクター、そして表参道店の代表に就任。2017 年4 月LIPPS 退社後、5 月にNAVY を立ち上げ代表に就任。現在に至る。2020年4月に渋谷から表参道に拡張移転。

 

 

プロフィール
宇野 恭平(うの きょうへい)

神奈川県出身。国際文化理容美容専門学校渋谷校美容科卒業後、GARDEN 入社。アシスタント、スタイリストを経て2017 年5 月に兄とともにNAVY を立ち上げ、店長に就任。アシスタントの育成及び、のびのびと働ける環境づくりに注力している。

 

(文/外山 武史 撮影/菊池麻美)

 

 

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